播戸竜二が選んだセリエA過去30年の歴代ベスト11「サッカーはアートやと、最初に思わせてくれた選手が…」

2020年07月04日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「他のキーパーを選ぶ人がいたら、連れてきてほしいですね(笑)」

播戸氏が選んだセリエ過去30年のベストイレブン。(C)SOCCER DIGEST

 サッカーダイジェストは、現在「DAZN」で配信中の2010年シーズン第12節、セレッソ大阪対ヴィッセル神戸で解説を務めた播戸竜二氏にインタビューを実施。ストライカーとしてJ7クラブを渡り歩き、海外サッカーにも精通する播戸氏に、セリエA過去30年のベスト11を選んでもらった。現役時代からセリエA中継にゲスト出演するなど、"イタリア通"で知られる元日本代表戦士が、独自の視点で選んだ最強イレブンは――。

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 今回、セリエAの過去30年のベスト11を選ぶにあたって、僕がリアルタイムにプレーを見た選手、というのを基準にしました。僕が見始めたのはカズ(三浦知良)さんがジェノアに行った頃からなんで、1994年ですね。なので、30年というとぎりぎりナポリのディエゴ・マラドーナも入るんですが、それより前なので選んでいません。

 まず監督はファビオ・カペッロです。アリーゴ・サッキ監督が確立したゾーンプレスをさらに進化させ、スター選手たちにも厳しくしながらも、自分の方を向かせ、ミランで結果を残した。そして最大の理由が、ローマを優勝に導いたことですね。近年ではローマに唯一のスクデットをもたらしたのは、すごいですよ。カルロ・アンチェロッティはミランでは優勝しましたけど、ユベントスでは優勝してないですからね。もちろんアントニオ・コンテやマッシミリアーノ・アッレーグリもいますけど、カペッロの実績には及ばない。
 
 フォーメーションは4-4-2で、中盤はダイヤモンドにしました。キーパーは、もちろんジャンルイジ・ブッフォン。これはセリエAというより、歴代最高のゴールキーパーですよ、イン・ザ・ワールドですね。17歳の時にパルマでデビューを飾って、まだ現役でやってるわけですよね。30年といえば、ブッフォンの歴史みたいなものですから。誰もが選ぶでしょう。逆に、他のキーパーを選ぶ人がいたら、連れてきてほしいですね(笑)。

 右サイドバックはカフー。サンパウロの時にトヨタカップで見たんですが、その後、ローマでスクデット獲得に貢献し、ミランではチャンピオンズ・リーグも獲りました。最近、マリノスと合意してたけど、ミランから話が来たから破談になったというのが話題になりましたよね。残念やけど、ミランであれだけやる選手ですから。リリアン・テュラムも頭に浮かびましたが、カフー以外にはいないでしょう。
 

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