【浦和】想定赤字10億円をどう乗り越えるのか…立花社長が語る厳しい経営状況「役員報酬のカットも」

2020年06月11日 サッカーダイジェスト編集部

20億円の減収が見込まれる

昨季は入場料収入トップの浦和でさえ苦境に。様々な方策に取り組んでいる。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 浦和レッズの立花洋一代表取締役社長が6月10日、オンラインで複数メディアに対し、クラブの経営状況について語った。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していたJリーグ。J1は7月4日に再開が決まったが、初めは無観客での開催となる。その後は7月10日以降の試合から上限5000人の制限を設ける措置も発表された。

 当面はスタジアムへの多くの集客は見込めない。入場料収入がJ1でトップ(昨年度は約23億円/2位の横浜に10億円以上の差をつけた)の浦和からしても大打撃だ。

 例年なら23試合~26試合あるホームゲーム数も、今年は最多で20試合。ルヴァンカップではプレーオフステージがなくなり、グループステージは1回戦総当たりで松本との試合は実施されないことが決定。また天皇杯もJ1チームは準決勝から2チームが出場する方式に変更された(今後変更の可能性あり)。
 
 また約2万部売れていたシーズンチケットは、今回払い戻しが決定。ただクラブによれば厚意で払い戻しを辞退するファン・サポーターも多いようで、「全額辞退」または「半額辞退」が選択できるような形を取っている。

 それでも上限5000人という制限が解除された後、収容50パーセントという流れを想定した場合、立花代表の話によれば、昨年度の収入はクラブ史上最高額の82億円とだったものの、今年度は20億円の減収が見込まれ、10億円前後の赤字となる可能性もあるという。

「収入をいかに減らさないか、費用をいかに削減するか。それについて新たなプロジェクトを立ち上げたり、発信強化のタスクフォースを作って露出を増やしたり、そういう成果があっての状況。しかし、まだまだこれから新しい取り組みができる。

 ユニホームを含めたEC(電子商取引/インターネットでのグッズ販売など)の受注に関しては、4月、5月の実績で、当初の計画に対して40パーセント以上の伸びを示しています。こういったところを確実に伸ばしていくことによって、よりいい事業成績を残せるように持っていきたい」
 

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