玉田圭司が選ぶJ歴代最強チーム「なによりメンバーが豪華。プロのトップレベルを痛感」

2020年05月29日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

名波さんの存在感が半端なかった

豪華メンバーが揃う02年の磐田。「プロのトップレベルを痛感させられた」。(C)SOCCER DIGEST

 5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に"歴代で最強だと思うチームトップ3"を選んでもらっている。ここではプロ22年目の熟練ストライカー、玉田圭司(長崎)の"トップ3"を紹介しよう。

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「玉田圭司が選ぶ"最強チームトップ3"」
1位:2002年のジュビロ磐田
2位:2009年のガンバ大阪
3位:2006年のヴァンフォーレ甲府
 
 この企画を聞いた時に、パッと直感的に浮かんだチームを選びました。

 1位は02年の磐田です。なんと言ってもメンバーが豪華。みんなが代表クラスで、"最強"に相応しいチームだと思います。

 経験豊富な選手がたくさんいて、一人ひとりの能力がずば抜けていたし、チームとしての完成度もものすごく高かった。お互いに分かり合っているのが伝わってきて、プレーしていて楽しそうでしたし、圧倒的な自信を感じました。

 当時プロ4年目でようやく試合に絡めるようになった僕が、「あ、プロのトップレベルってこんなに強いんだ」と痛感させられたチームでもあります。

 これだけのメンツからひとりを選ぶのは苦労しますけど、やっぱりMVPは名波(浩)さんです。このチームの中心でしたし、存在感が半端なかったです。MIP(最も印象に残った選手)は、タカさん(高原直泰)と迷いましたが、フクさん(福西崇史)にします。時にダーティなプレーも厭わない激しさと、相手の一手先をいく賢さを兼ね備えていて、中盤を支えていました。正直、対戦するのがすごく嫌だったのを覚えています。

 また明神(智和)さんがいたガンバもやりにくかったです。柏で一緒にやっていて、あの人の凄さは十分に分かっていましたけど、実際に対峙して、改めて素晴らしい選手だなと感じました。ポジショニングも的確で、すごく効果的なプレーをするんですよ。

 特に09年のガンバは強かった。天皇杯の決勝でコテンパンにやられたのを鮮明に覚えています。明神さん、ハシさん(橋本英郎)、ヤットさん(遠藤保仁)、二川(孝広)くんという中盤4人がとにかく恐ろしかった。
 

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