新生・南葛SCはどんなサッカーを目指すのか? 新監督が語る“ワクワクするサッカー”が意味するものとは――

2020年02月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

久しぶりの監督業。関西大時代の反省を踏まえながら、選手と向き合う

インタビューに応えてくれた島岡新監督。大学監督時代の反省も踏まえながら、選手と向き合っていきたいという。写真:滝川敏之

 今季から南葛SCの指揮官に就任した島岡健太監督。練習初日からクラブや町の人々が持つ熱量に圧倒されている中で、その期待に応えるには結果を残すしかない。目標は言うまでもなく関東社会人リーグ2部への昇格。そのためには都リーグ3位以内に入り、関東社会人サッカー大会を勝ち抜く必要がある。

 大願成就のために、指揮官はチームをいかに作り上げていくのか。シリーズ3回目の今回は、島岡監督が目指すサッカーのスタイルについて話を伺った。

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 監督に就任し、早1か月。チームも始動し、新たなシーズンに向けて着々と歩みを進めている。とはいえ、島岡は南葛SCに携わって日はまだ浅い。手探りの状況であり、自身も初めての東京生活だ。

「名古屋時代は食事付きの寮生活だったので、ひとり暮らしは本当に久しぶり。食事面は難しい。外食ばかりしていたら身体に悪いかなとか。料理ができないので、余計に不安なんですよ(笑)」

 約20年ぶりとなる純粋なひとり暮らしの生活に戸惑いながら、新たな環境に適応しようと懸命にもがいている。それはサッカーも同じだ。久しぶりの監督業。関西大時代の反省を踏まえながら、選手と向き合っている。

「監督として責任を背負っていないといけない。だけど、コーチにも練習や重要な仕事を託す。それも監督の役目で、任せることは僕の仕事でもある。大学の時も任せている部分はありましたが、プロの世界を経験してから振り返れば、任せきれていなかったと痛感します。学生を放任し、精神論に逃げていたことや、コーチも同様にやりたいようにやれば良いと任せきりにしていたのに、自分がやったほうが早いと介入することもあった。でも、それだと人が育たなかったんです。彼らを自立させよう、考えさせようと思いながらも、きちんと向き合えていなかった。そして、サッカーの技術というものを伝える引き出しがなく、精神論に逃げてしまっていた。しかし、引き出しを手に入れて選手に伝えることができれば、どれだけ変われるかを名古屋時代に知ることができた。自分の財産を還元して、選手たちが変われるかは僕次第だと思っています」
 

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