【主な日本人海外組の前半戦通信簿|DF&GK編】吉田、酒井、冨安、長谷部など15人の守備者をまとめて採点!

2019年12月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

早くもボローニャに不可欠な存在となった冨安

日本代表の常連でもある(左から)冨安、吉田、酒井。明暗の分かれる前半戦に。 (C) Getty Images

"海外組"日本人選手の前半戦をセクションごとにまとめて評価するこの企画。FW編、MF編に続いて最後に紹介するのがDF&GK編だ。12人のDFと3人のGKを100点満点で採点した。

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吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)…40点(やや不満が残る)
【2019-20シーズン成績】※18節終了時点
プレミアリーグ=8試合・0得点・0アシスト
リーグカップ=2試合・0得点・0アシスト


 開幕当初はレギュラーとして起用されていたが、屈辱の9失点を喫した10月25日のレスター戦(プレミア第10節)を境に出場機会が激減。若手を重用するラルフ・ハーゼンヒュットル監督の意向もあり、ヤン・ベドナレク、ジャック・スティーブンスらの後塵を拝している。

 若返りを図るチーム事情もあるとはいえ、7節のトッテナム戦から4試合で15失点を喫した責任は重く、全体的なパフォーマンスには不満を抱かずにはいられない。

冨安健洋(ボローニャ/イタリア)…80点(とてもよくやった)
【2019-20シーズン成績】※17節終了時点
セリエA=12試合・0得点・1アシスト
コッパ・イタリア=1試合・0得点・0アシスト


 ベルギー・リーグからステップアップしたセリエAで、本職のCBではなく右SBで開幕から定位置を確保。いきなり8月にクラブの月間MVPに選ばれるなど、守備には厳しいイタリアのメディアやファンを唸らせた。

 落ち着いた1対1の守備対応に加え、的確なビルドアップは特筆に値。瞬く間にシニシャ・ミハイロビッチ監督のサッカーに不可欠な存在となった。実際、10月の代表戦で故障し、戦線離脱した5試合は1勝4敗。このニューカマーの穴は小さくなかった。15節のミラン戦では失点に直結するミスを犯したが、それを差し引いても80点という高評価に異論はないだろう。
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)…70点(よくやった)
【2019-20シーズン成績】※19節終了時点
リーグ・アン=16試合・0得点・0アシスト
リーグカップ=1試合・0得点・0アシスト


 国内リーグでは、怪我とサスペンションで欠場した3試合を除く16試合で先発出場しているという事実が、今夏に就任したアンドレ・ヴィラス・ボアス監督の信頼の証し。チーム事情で本職ではない左SBで起用された試合もあったが、無難にこなしてみせた。

 とりわけチームが波に乗り切れなかった序盤戦は、身体を張った守備で奮戦し、水際でピンチを防いだシーンが何度もあった。12節から7勝1分けと快進撃を続け、一気に2位まで浮上したチームにあって、黙々と上下動を繰り返すこの右SBの献身性は、現地でも高く評価されている。

昌子源(トゥールーズ/フランス)…20点(失望した)
【2019-20シーズン成績】※19節終了時点
リーグ・アン=1試合・0得点・0アシスト
リーグカップ=0試合・0得点・0アシスト


 加入1年目の昨シーズンは、不動のCBとして活躍。さらなる飛躍が期待されたが、プレシーズンマッチで左足のハムストリングを痛め、開幕に間に合わず。7節のアンジェ戦でようやく復帰したものの、その試合で今度は右足首を負傷。前半のみでの交代を余儀なくされた。

 この怪我が長引き、まだ戦線復帰はできていない。気の毒な面もあるが、首脳陣の構想を大きく狂わせ、チームが最下位に沈んでいる現状も加味して、厳しい点数をつけた。
 

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