「ミラン移籍」か「引退」? イブラヒモビッチの決断やいかに…

2019年12月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ボローニャとナポリは撤退したが…

ミラン移籍か引退かで揺れていると伝えられるイブラヒモビッチ。(C)Getty Images

 ズラタン・イブラヒモビッチは身の振り方にまだ頭を悩ませているようだ。

 元スウェーデン代表の伝説的なストライカーは、2018年3月にアメリカのLAギャラクシーに移籍。MLSではスーパーゴールを連発し、56試合で52ゴールという記録的な成績を残した。しかし今年11月13日には、契約満了を迎える2019年いっぱいでのLAギャラクシー退団を発表している。

 38歳とはいえ規格外の得点力を保つイブラヒモビッチが、移籍金ゼロで獲れるとあって欧州の各クラブも反応。まずは古巣ミラン、続いてナポリとボローニャが獲得に今冬の名乗り挙げた。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙のインタビューで「またイタリアで会おう」とも明言していただけに、カルチョ復帰が濃厚と見られた。

 しかし、まず12月上旬にボローニャが白旗。テクニカルディレクターのワルテル・サバティーニが「彼は別の決断を下した。ウチには来ない」と明言した。

 さらにナポリも、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長が12月中旬に獲得を否定する。「我々はカルロ・アンチェロッティ(12月10日に解任。後任監督はジェンナーロ・ガットゥーゾ)がいた時にイブラヒモビッチの獲得を検討した。だが今は別の優先事項がある」と語ったのだ。
 
 こうなると残る選択肢は、クシシュトフ・ピョンテクとラファエウ・レオンの両CFが物足りず、深刻な得点力不足に悩むミランだけ。ただ、半年+1年延長オプションというオファー内容は、1年半契約を望むイブラヒモビッチ側をまだ納得できていないと伝えられる。

 12月15日のサッスオーロ戦後には、パオロ・マルディーニとズボニミール・ボバンCFOが初めてイブラヒモビッチ獲得に乗り出していることを明言。ただ、別のオプションも考えていることも匂わせており、交渉が長引いていることに焦りを募らせているように見える。

 さらにガゼッタ紙は、「イブラヒモビッチは引退してビジネスに専念することも考慮に入れている。ミランはストライカーの補強を急いでいる。どこまで待てるか」と伝えている。すでに様々な企業とコラボレーションし、母国スウェーデンのハンマルビーのクラブ株式を取得するなど、ビジネスマンとしてのキャリアを始めているイブラヒモビッチが、このまま引退する可能性もあるという。

 ミラン移籍か引退か――。はたして、イブラヒモビッチの決断やいかに?

構成:ワールドサッカーダイジェスト編集部

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