町田・藤田晋オーナーが明らかにした“未来構想”。クラブ名に“トウキョウ”を加え「一番意識しているのは…」

2019年10月12日 郡司 聡

「25年のACL制覇」をひとつの終着点としたビジョンを掲げる

町田のオーナーを務めるサイバーエージェントの藤田晋社長。クラブの将来構想を明らかにした。写真:郡司聡

 昨年の10月に着任した町田のオーナーとして、藤田晋サイバーエージェント(CA)社長が思い描いてきた、"クラブの未来構想"が明らかにされた。町田は11日、市内の和光大学ポプリホール鶴川でサポーターミーティングを開催し、藤田オーナーと大友健寿取締役社長が登壇。その場で藤田オーナーが思い描く"クラブの未来構想"について、自らの口で語った。

 まずクラブのビジョンとしては、2020年にJ1昇格を果たし、21年にJ1参戦。それ以降、24~25年にJ1優勝を争えるクラブに成長を遂げ、24年にJ1優勝、そして25年のACL制覇をひとつの"終着点"としている。こうしたビジョンを実現しようにも、昨年までの町田は、トレーニング施設の環境整備を最大のネックとしてJ1ライセンス交付を阻まれてきた。しかし、昨年の12月、クラブライセンスにおける基準が緩和されたことで光が見えてきた。
 

 今年の町田は天然芝のグラウンドを有したクラブハウスが向こう3年の間に完成する"ロードマップ"を提出したことで、22年6月までの完成を条件付きとして、この9月末にクラブ史上初めてJ1ライセンスが交付されていた。なお、ホームスタジアム・町田市立陸上競技場をJ1基準にする拡張工事は、行政の協力を得て21年3月に完成予定。そしてクラブハウス建設に向けては、昨年10月のCAによる第三者割当増資で得た資金(約8億円)が活用される見込みだ。

 J1ライセンスを取得した町田が、次なる段階に踏み出すために必要なこと。それはJ1昇格、J1定着、そしてJ1優勝・アジア制覇を実現できる経営規模のクラブになることに尽きる。唐井直GMはJ1定着のためには、20億円の予算規模を誇るクラブになることをひとつの目安としており、そのためにも藤田オーナーはさらなるファン層の拡大がマスト条項であることを、11日のミーティングで明かした。そのための具体的な施策のひとつが、クラブのリブランディング。その象徴がクラブ名を「FC町田ゼルビア」から「FC町田トウキョウ」に改称することだ。
 

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