バルサの仰天プラン! グリエーズマンはネイマール獲得の「ダシ」に使われそうだった?

2019年09月19日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

アトレティコとの関係は泥沼化。

今夏にバルセロナに加入したグリエーズマン。(C)Getty Images

 アントワーヌ・グリエーズマンのバルセロナ行きは、昨シーズン終盤にすでに既成事実化していた事実が示す通り、かなり以前から水面下で進んでいた話だ。
 
 移籍決定が7月になったのは、アトレティコ・マドリーとの間に設定された契約解除金が2億ユーロから1億2000万ユーロに下がる期日(7月1日)を待っていたからでしかない。
 
 しかし、移籍決定後は周知の通り状況がいわば泥沼化している。バルサが1億2000万ユーロをスペイン・サッカー連盟に振り込んで契約解除の手続きを取り、グリエーズマンの選手登録したのは7月12日。それ以来、アトレティコは「バルサとグリエーズマンは契約解除金が下がる期日より前に実質的な合意に達しており、契約解除金もそれに基づいて2億ユーロ支払われるべきだ」と主張してきた。8月に入ると、それを裏付ける証拠のメールまで出てきている。
 
 今になって移籍自体が覆ることはありえないが、アトレティコの主張に裏付けがある以上、何らかの形でそれが受け容れられる可能性は残っている。「こうなったら1ユーロでも多くのカネをバルサから引き出そう」とアトレティコが考え、そのために法的手段も含めてあらゆる手に訴えるのは当然のことだ。一方のバルサは「ルール違反は一切犯していない」とし、静観を決め込んでいる。
 
 グリエーズマン自身は、昨夏に契約更新したとはいえ、そのままアトレティコでキャリアを終えるつもりはなかったはずだ。キャリアの目標地点をバルサかレアル・マドリーに置くのは、彼レベルのワールドクラスにとっては当たり前だし、移籍のチャンスがあればそれを活かそうとするのも自然なことだ。実際にグリーズマンは、バルサ行きを決意して以降、その他のあらゆるオファーを蹴っていた。
 

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