3試合でわずか勝点1…よもやの失速を見せる王者・川崎に何が起こっているのか

2019年08月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

名古屋戦は0-3で完敗

名古屋の勢いに押されて3失点。ここ3戦は1分2敗と勝点を伸ばせず。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J122節]名古屋3-0川崎/8月10日/豊田
 
 ACLのグループステージ敗退はあったにせよ、リーグ戦は19試合を終えてわずか1敗と、3連覇へ上々の歩みを見せていた川崎が、ここにきてまさかの躓きを見せている。
 
 ACLとのスケジュールの都合で7月31日に行なわれたアウェーでの16節・広島戦を2-3で落とすと、続く8月4日のホームでの21節・松本戦は相手の守備を崩せずにスコアレスドロー。そして8月10日のアウェーでの22節・名古屋戦に0-3で敗れ、7月末からの3連戦は1分2敗と急失速。手にできたのはわずか1ポイントで、残り12戦で、首位のFC東京との勝点差は9に開いた。
 
 1分1敗で迎え、必勝を期して臨んだ名古屋戦は、試合開始直前にアクシデントに見舞われた。ウォーミングアップ中に先発リストに名を連ねていた大島僚太がふくらはぎに違和感を持ち、出場を取りやめる事態になったのだ。18節の鳥栖戦以来の復帰となるはずだった司令塔の不在は、チームに予想以上の影響を与えたようで、序盤から浮き足立った川崎は、18分までに2失点。鬼木達監督もゲームのポイントを次のように説明する。
 
「今日に関しては少し動揺があったのは事実です。ただそれでも、もっとコンパクトに始めようと言っていたなかで、少しズレてしまい、動揺のなかで、受けに入ってしまった。そこが一番の要因です。攻撃でいかなくちゃいけないチームが、最初に守備に回ってしまった」
 
 また中村憲剛にも話を訊くと、大島の代わりに急遽、先発した山村和也を慮りながら、こう試合を振り返る。
 
「(大島)僚太が最初に出られなくなって、ヤマ(山村和也)が入った状態で上手くいくまでに時間がかかったというか、その間に2失点してしまった。そこで軽く混乱というか、攻守で自分たちが用意してきたことがほぼ出せなかった。そこは周りにいる選手の責任でもあるし、上手くヤマがやりやすいようにやるべきだったと思いますし、ヤマにも酷だったかなと。急に入った状態だったので。0-2になった後の修正力。3点目を与えないで、前半に1点を返せればというのはありましたが」

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