新潟が監督交代後に今季初の3連敗…是永社長も「今は流れが裏目」と認める難局を乗り切る術はあるのか

2019年05月26日 大中祐二

片渕監督が解任されたのは、4月14日のことだった。

今季初の3連敗を喫した新潟。監督交代による結果は、今のところ出ていない。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 J2リーグ15節、FC琉球にアウェーで1-2と敗れたアルビレックス新潟は、今シーズン初めての3連敗を喫した。25日の試合が終了した時点で順位は13位から14位に後退。26日に行なわれる試合の結果次第では、さらに下がる可能性もある。14位の時点で、すでに今シーズン最も低い順位だ。
 
 J2中位のチームが、今季初めて3連敗。他者からすれば、取り立てて気を引くものではないかもしれない。だが当事者にとっては、重大な結果だ。先月、クラブは"このままでは今季のJ1昇格は難しい"と判断し、監督交代を行なった結果の現状だからだ。
 
 昨年8月からチームを率いる片渕浩一郎監督の解任が発表されたのは、9節、モンテディオ山形に2-2で引き分けた翌日、4月14日のことだ。その時点でチームは3勝3分3敗の9位。同日行なわれた会見で、是永大輔代表取締役社長は次のように話した。

「交代の理由としては、僕らはJ2、2年目で、これまで多くのクラブがJ2に来て1年で(昇格に)失敗し、"2年で行くぞ"と言っているのに3年、4年、5年という事例をたくさん見てきました。アルビレックス新潟はJ1にいるべきクラブであり、それだけの責任とポテンシャルを持ったクラブ。ですので、わくわくできる試合内容、上位争いを常に求められていると思います」
「今季のメンバーを見ると、10位以下を必死で戦うようなメンバーではないと思います。毎年このようなメンバーが揃うか、来年同じような戦力が整うかは、はっきり言って分からないです。ですからJ1昇格のチャンスは、必ず訪れることではないと思っています」

 チャンスを絶対に逃すわけにはいかないと監督交代を決断した是永社長は、後任に「(アルビレックス新潟)シンガポールで2年間一緒に仕事をしていて(分かるが)、選手の個性の見極め、選手の組み合わせ、相手チームの弱みを突くことに長けでいる。また新潟だけでなく、いろいろなクラブを経験している指導者」として、今年1月にそのポストに着任していた吉永一明アカデミーダイレクターを指名した。
 

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