浦和オリヴェイラ監督、この30年間の日本サッカー界と平成最後のカードについて言及

2019年04月27日 塚越 始

「日本サッカーの発展、それが一番印象に残っている」

清水戦に向けた会見で、この30年の日本サッカーを振り返ったオズワルド・オリヴェイラ監督。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ監督が4月26日、J1リーグ9節・清水エスパルス戦(28日・16:00/IAI)を前にした記者会見を大原サッカー場で行なった。そのなかで指揮官にとっての「平成」の思い出も語ってくれた。


「日本のサッカーの発展、それが一番印象に残っています」
 
 そう切り出した指揮官は、日本サッカーの変遷に目を細めてきたと明かした。
 
「90年代初頭(93年)にJリーグが誕生しました。そしてワールドカップには(98年フランス大会から)すべて出場しています。そのワールドカップでも、いいパフォーマンスを見せてきました」
 
 オリヴェイラ監督自身は2007年から2011年まで鹿島アントラーズを指揮し、史上初のリーグ3連覇を達成。そして昨季途中、7年ぶりに浦和監督としてJリーグ復帰を果たすと、さっそく天皇杯のタイトルをもたらした。その過程で、優秀なタレントが日本から旅立っていく姿を見守ってきた。
 
「日本から多くの選手をヨーロッパに送り出すようになりました。この30年間のサッカーの出来事としては、そうした日本のサッカー全体の発展が強く印象に残っています」
 
 そして清水戦は、Jリーグの平成最後のカードとして、16時スタートに設定されている。浦和が平成最後の勝者にも、敗者にもなりうるのだ。
 
「もちろん、結果として、浦和が平成最後のゴール、最後の勝利を収めることができれば、私にとっては誇らしいことです」
 
 そのように令和への弾みをつける勝利を誓っていた。
 
 ちなみにブラジルでは、「政権によって、『〇〇時代』と呼ばれます」とのこと。「軍事独裁政権の時代(ブランコ政権)などは、強く印象に残っています。経済的、文化的な影響もあり、そこから国内の生活も一気に変化を遂げていきました。ただ、まだ当時の影響が残り政治的、経済的にも安定しようと模索を続けています」と、ブラジル事情も説明していた。
 
 さて、その清水戦だが、指揮官が何より警戒していたのが復帰したFWドウグラスだった。
 
「ドウグラスが一時帰国していた間、新しい選手も獲得してきたが完全にフィットせず結果を残せていません。その状況は浦和と似たところがあります。復帰したドウグラスがコンディションを上げるととともに、新加入の選手もフィットしていくことで、彼らも調子を上げていくと思います。これから良くなり、結果を残していくチームになるのではないでしょうか」
 
 浦和としては、ドウグラスが周囲の良さを引き出すような展開になることを阻止したいところだ。
 

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