ブンデスのCL出場枠は、残り1枠の争奪戦に。長谷部誠擁するフランクフルトを脅かすのは―――。【現地発】

2019年04月27日 中野吉之伴

4位のフランクフルトは過密日程を乗り切れるか?

第32節で対戦する35歳の長谷部(左)とレバークーゼンの点取り屋、26歳のケビン・フォラント(右)。注目の対決になることは間違いなさそうだ。 (C) Gettty Images

 ブンデスリーガから、来季のチャンピオンズ・リーグ(CL)に出場することができるのはリーグで4位以上の4チームとなる。リーグ戦は4試合を残し、第30節終了時で首位のバイエルン(勝点70)、2位ドルトムント(勝点69)はすでに確定しており、3位ライプツィヒ(61)も5位との勝点を10ポイント差としているため、3枠はほぼ確定といえるだろう。

 残り1枠を争うのは、4位フランクフルト(勝点53)、5位ボルシアMG(51)、6位ホッフェンハイム(50)、さらに7位レバークーゼン(48)の4クラブ。勝ち点5ポイント差でしのぎを削っている。この戦いから抜け出すのはどのクラブだろうか。

 ヨーロッパリーグ準決勝にも進出している長谷部誠を擁するフランクフルトは、過密日程との戦いをどう乗り切るかがポイントになるだろう。対アウグスブルク(1-3)、対ヴォルフスブルク(1-1)の2試合は、試合途中に動きが重くなってしまい、相手に押し込まれてしまう時間帯がかなり目立った。この後は、4月27日に第31節ヘルタ・ベルリン戦、5月2日にEL準決勝チェルシー戦第1レグ(ホーム)、5月5日に第32節レバークーゼン戦、5月9日にEL準決勝チェルシー戦第2レグ(アウェー)と続く。

 主力としてチームを支える長谷部は「この過密日程でリーグ戦とELを戦って、けが人も結構いる。ローテーションといってもそうできる人数がいるわけでもない」と語った。そんななかで求められることは何か。「身体的なリカバリーもそうですけど、これから一試合も気の抜けない戦いになる。頭の部分でもちゃんと調整しないといけない」と長谷部が強調したように、メンタル面でのリフレッシュは重要になりそうだ。

 そんなフランクフルトを強烈に追い上げてくる気配を見せるのが、ホッフェンハイムだ。

 昨シーズンも後半戦で怒涛の追い上げをみせ、4位でのフィニッシュに成功した。現在4連勝中と波に乗っているチームで、特に絶好調なのがアルジェリア代表FWのイシャク・ベルフォルディルだ。直近4試合で7得点の固め打ちを見せている。

 ベルフォルディルについて指揮官のユリアン・ナーゲルスマンは、「非常に鋭いゴールの嗅覚を持ち、正しいタイミングで走りこむことができるし、1対1から自分でチャンスを作り出すこともできる。ここ最近の数字は非常に優れている。最後までこの調子を保ってくれることを祈っているよ」と高く評価していた。また彼だけではなく、ここ4試合で15得点と攻撃陣全員が好調なのは、ここからラストスパートに向けてポジティブな要素だろう。

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