U-20W杯まであと1か月!安部裕葵、橋岡大樹ら擁するヤングジャパンの仕上がりは?

2019年04月18日 小室功

「ボールを動かすこと」はできたが、その先が表現しきれなかった

キャプテンの安部は「時間はあまりないけれど、十分に改善できる」と冷静に語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 U-20ワールドカップがおよそ1か月後に迫っている。開催国はポーランド。参加24か国が6グループに分かれ、まずはグループステージを戦う。
 
 影山雅永監督率いるU-20日本代表のチーム作りもいよいよ最終段階に入った。気になるのはやはり攻撃面での仕上がり具合。試合に勝ちきるには何より得点が必要だからだ。
 
 4月16日、全日本大学選抜とのトレーニングマッチでは安部裕葵(鹿島)のPKによる1点にとどまった。チームのコンセプトである「ボールを動かすこと」はできてもその先が思うように表現しきれなかった印象だ。

 影山監督は「ゴールに迫るプレー、相手にとって危険なプレーをもっと増やさなければいけない」と課題に言及しつつ、「大きな枠組みのなかで、チームとしての調和を求めている。細かな戦術を落とし込んでしまうのではなく、選手個々のアイデアやアレンジする力を最大限に引き出したい。うまくいかない時にどうするか。そういうところに話を持っていくのが大切」と続けた。

 選手たちも課題の克服に目を向ける。
 
 キャプテンの安部が「もっと前を向いた状態でプレーできれば、自分のよさを生かせると思うけれど、そういう状況がなかなか作れないのなら、別のことを考えるだけ。お互いの持ち味はわかっている。時間はあまりないけれど、十分に改善できる」と冷静に語れば、2トップの一角に入った郷家友太(神戸)は「サイドバックがボールを持ったら、(前のスペースに向かって)斜めに入ってほしいとか、2トップのひとりが下がったら、もうひとりが裏のスペースをねらうとか、攻撃のイメージは共有できている。あとは、タイミングや質の問題」と、ゴールへの道筋は整理されている。
 
 そんななか、得点への可能性を感じさせたのがCKやFKといったセットプレーだ。全日本大学選抜戦では右利きの安部や左利きの藤本寛也(東京V)がキッカーを務め、192センチの三國ケネディエブス(福岡)や188センチの伊藤洋輝、185センチの小林友希(神戸)らがゴール前で待ち構えた。

次ページ迫力満点のセットプレーは重要な得点源になり得る

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