衝撃のハットトリック――。尚志のプロ注目FW、染野唯月がプレミアリーグ開幕戦で示した成長の跡

2019年04月06日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

多彩な得点パターンでハットトリックを達成!!

ハットトリックを達成した染野。他のゴールも素晴らしかったが、2点目のヘディング弾は得点までの過程も含めて良さが存分に詰まっていた。写真:滝川敏之

 衝撃のプレミアリーグ初陣だった。
 
 8年ぶりに高校年代最高峰のプレミアリーグEASTに臨む尚志は、柏U-18を3-0で撃破。その立役者となったのは、Jスカウトが熱視線を送る点取り屋・染野唯月(3年)だ。
 
 戦前の予想通り、尚志は柏U-18に序盤から主導権を握られ、自陣で耐える時間が続いた。嫌な雰囲気が流れるなか、そうしたムードを染野が一掃する。25分にペナルティエリア手前でFKを獲得。左利きの小池陸斗(3年)が狙える角度でもあったが、染野はキッカーを名乗り出て、迷わず右足を振り抜く。スピード、コースともに申し分のない一撃はGKの手をかすめ、ゴール右隅に突き刺さった。

 後半も思うようにボールを受けられない染野。それでも虎視眈々と得点を狙っていた。試合終盤に差し掛かった78分。自らがヘディングで左サイドにはたくと、菅野稜斗(2年)が中央にクロスを入れる。このボールにいち早く反応した染野は驚異的な跳躍力で相手DFの上を行き、強烈なヘッドをゴールに叩き込んだ。
 
 そして、圧巻だったのが85分の3点目。ドリブルでペナルティエリア手前まで持ち運ぶと、相手DFが間合いを詰めてこないと判断。ほとんどコースはなかったのだが、右足のインサイドでゴールを射抜いて開幕戦でハットトリックを達成した。
 
 選手権得点王の名に違わぬゴラッソ3発――。スタンドに駆け付けた人たちが思わず唸ってしまうほど、染野の出来は図抜けていた。今冬の高校サッカー選手権準決勝でも青森山田からハットトリックを達成。今日の活躍で改めて染野の存在を世に知らしめる結果になったのは、言うまでもないだろう。
 
 ただ、そんな染野も開幕前に調子を落として苦しんでいた。理由はメンタル面にあり、選手権で一気に脚光を浴びたことでプレッシャーに押し潰されそうになっていた。

 期待に応えようと考えすぎた結果、ゴール前に入る迫力も半減。春のフェスティバルではゴールを決めていたものの、精彩を欠いていた。
 

次ページ進化の象徴は2点目のヘディング弾にあり

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事