2戦連続ノーゴールのL・ダミアンは川崎で輝けるか。チームメイトが提案する最適な“活用法”とは?

2019年03月02日 本田健介(サッカーダイジェスト)

クロスを増やす場合、セカンドボールのケアも必要に

2試合連続でノーゴールに終わったL・ダミアン。チームとしてその最適な活用法を探したい。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ2節]川崎1-1鹿島/3月1日/等々力
 
 J1の第2節、ホーム・等々力に鹿島を迎えた川崎は、9分に中村憲剛の美しいFKで先制するも、21分に同点に追い付かれると、勝ち越し点を奪えずにドロー。スコアレスだった開幕戦のFC東京戦(ホーム)に続き、勝点3をあげることができなかった。
 
 チームが波に乗れないなか、新助っ人の元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンも苦しんでいる。リーグ開幕に先んじて行なわれた2月16日の富士セロックス・スーパーカップの浦和戦では、決勝弾をマークし、上々の"日本デビュー"を飾った新エース候補は、ここ2試合はノーゴールと結果を出せずにいるのだ。
 
 的確なポストプレーやハイボールの競り合い、精力的なディフェンスなどでは貢献しているが、味方と意思の疎通が合わない場面もあり、決定的なチャンスには絡めずにいる。では、彼をチームとしてはどう活かすべきなのか。
 
 CB谷口彰悟は「身体を張ってキープしてくれるところやクロスに入っていく迫力はこのチームで一番」と評価し、「周りはもっと彼を活かしてあげるプレーをした方が良いと思いますし、(レアンドロ・)ダミアン自身もどうしてほしいと周りに伝える作業が必要です。そこを擦り合わせていきたいです」と語る。
 
 また"強さ"と"高さ"を誇るL・ダミアンの特長を引き出すには、よりシンプルなボールを増やすべきだと提案するのはボランチの守田英正だ。
 
「イーブンなボールをダミアンは欲しがっていると思いますし、クロスやシンプルなロングボールを彼に合わせる形は必要かなと感じます。(パスサッカーに)こだわってひとつの形にしていくのが僕たちのサッカーのあるべき姿ですが、対策をしてきた相手に対して柔軟にサッカーを変えられる余裕を持ちたい。そういう意味でもダミアンに放り込むプランを用意しておけば、海外の強いチームとやった時も上手く活かせるはずです」
 
 もっともサイドからの安易なクロスでは、クリアされ、カウンターを許す場面も増えるはず。現に鹿島戦でもその形からピンチを迎えた。だからこそ、チームとしてケアが必要だと谷口は説明する。
 
「チームとして下で崩せる自信もありますが、ダミアンの良さを出すならシンプルにクロスというのも悪くないです。そこは使い分けですね。ただ、クロスを入れる場合、中の動きにプラスして、こぼれ球を迅速に拾わないといけません。今日もクリアを拾われてカウンターという場面が多かったので、そこは監督も話していますし、後ろの選手として要求したいです」
 

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