ゲート前での大混乱にペットボトルの投げ込み…UAEとの荒れた一戦を制したカタールで日本が注意すべき選手とは?|アジア杯

2019年01月30日 本田健介(サッカーダイジェスト)

アジアカップ決勝は日本とカタールの一戦に

開催国UAEを下して決勝に進出したカタール。エースのアルモエズ・アリ(写真中央)は今大会8ゴール目を決めた。(C)Getty Images

 UAEで開催されているアジアカップで決勝戦のカードが決まった。準決勝でイランを下した日本と対戦するのは、開催国のUAEを破ったカタールだ。カタールは初のファイナル進出となった。
 
 1月29日のUAEとカタールの一戦は、物々しい雰囲気のなかで行なわれた。それもそのはずで、両国の国交は断絶状態にあり、緊張関係が続いているからだ。そのためカタールの国歌斉唱の際にはホームのUAEサポーターがブーイングを飛ばすなど、試合前から一触即発の空気が流れていた。
 
 さらにスタジアム周辺でも騒ぎが起こる。UAEのナヒヤーン・ビン・ザイード王子がチケットを買い占め、"忠誠心のあるUAEサポーター"に無料で配布するとツイッターで告知していたせいか、試合当日にはUAEサポーターが大挙し、チケットを持たない観客が無理やり入場ゲートをくぐろうと警察官と衝突。かく言う私もその騒動に巻き込まれてボロボロになりながらスタジアムに到着した。
 
 そんななか、試合は22分に動く。カタールがカウンターを仕掛けると、右サイドからボールを持ち上がったブアレム・フーヒがミドルを決めて先制に成功したのだ。さらに37分には今大会絶好調のアルモエズ・アリが左からカットインし、右足での美しいコントロールショットでネットを揺らして追加点。アリはこれで大会最多得点に並ぶ8ゴール目となった。
 
 その後もカタールは攻撃の手を緩めず、80分には10番のハッサン・アル・ハイドスが抜け出してGKをあざ笑うかのようなチップキックで3点目。するとUAEのサポーターはペットボトルやサンダルをピッチに投げ込む蛮行に走り、プレー再開が遅れる場面も見られた。
 
 さらに後半アディショナルタイムにはUAEのイスマイル・アフメドが相手DFに肘打ちを食らわして一発退場。UAEサポーターが諦めて早々とスタジアムを後にし始めたなか、カタールのハミド・イスマイルがトドメの4点目を奪い、試合を締めた。
 

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