【選手権決勝・展望】栄冠を掴むのは流経大柏か青森山田か?勝負のカギは三國と関川がしのぎを削る超高校級のエアバトルにあり

2019年01月13日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

両者はリーグ戦で2度対戦。青森山田が1勝1分と勝ち越しているが…

青森山田のスタメンは準決勝から変更なしと予想。一方、流経大柏のスタメンは流動的だ。エースキラー・横田を起用する可能性も

 高校サッカー選手権の決勝が1月14日に行なわれる。日本一の座を懸けて相まみえるのは青森山田と流経大柏。どちらも高校の3大タイトルである選手権、インターハイ、2種年代最高峰のプレミアリーグを制した経験があるだけに激戦必至だ。

 今季、両者はプレミアリーグEASTで2度対戦。青森山田が1勝1分で勝ち越しているが、実力は互角。「流経大柏とはB戦でも1年生同士の対戦でも、バチバチやり合う展開になる。闘争心は剥き出しになるので、良きライバルとして戦いたい」と黒田監督が言うように、90分を通じて激しいバトルが繰り広げられることが予想される。
 
 今大会の青森山田は攻撃力を前面に押し出し、勝ち上がってきた。初戦となった2回戦の草津東戦は6-0の快勝。3回戦は優勝候補・大津に対して3-0、準々決勝では矢板中央を2-1で下して4強入りを果たした。準決勝の尚志戦は劣勢に立たされていたが、2-3で迎えた最終盤に途中出場の小松慧(3年)が値千金の同点弾。そこからPK勝ちを収め、2年ぶりの戴冠まであと1勝へと迫った。
 
 チームの核は札幌入団内定のアタッカー・檀崎竜孔(3年)と福岡入団内定のCB三國ケネディエブス(3年)。個の力に優るふたりが、攻守の核としてチームを牽引する。脇を固める人材も多士済々で、右サイドハーフのバスケス・バイロン(3年)や2列目の武田英寿(2年)、守護神の飯田雅浩(3年)などタレントは豊富だ。

 ベンチにも「自称・炎のストライカー」と黒田監督が称したスーパーサブ・小松や、東京Vユースから春に転校してきたプレーメーカー・武眞大(3年)、1年生とはまるで思えない強心臓の持ち主・藤原優大が控えている。戦力の厚みは今大会屈指だろう。また、決勝前日の練習の雰囲気も良く、指揮官も「選手権を制した一昨年のチームの状況に似ている」という。メンタル面の充実もチームにとって大きなアドバンテージになりそうだ。
 

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