黄金世代は、いま。1999ワールドユースの世界準V戦士、全19名の“足跡”を辿る!

2018年12月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

小笠原が引退を表明。これで現役選手は8名に

札幌で共演を続けてきた小野(左)と稲本(右)。来季の前者はチームに残り、後者は新天地を探すこととなった。写真:徳原隆元

 12月28日、鹿島アントラーズの小笠原満男が現役引退会見に臨んだ。

 18歳でプロの門を叩いてから、21年間のキャリアに終止符を打つ。途中イタリアで過ごした時期もあったが、日本ではアントラーズ一筋を貫き、愛するクラブに17つものタイトルをもたらした。生ける伝説は「本当にサッカーが大好きだし、アントラーズが大好きだし、まだまだサッカーをやりたい気持ちがあるのが正直な気持ち。でも身を引く時だったかな、という思いです」と語った。

 小笠原と言えば、あまりにも有名な"黄金世代"の一員だ。1979-80年生まれの世代で、小野伸二、稲本潤一、遠藤保仁、高原直泰、本山雅志ら錚々たるメンバーを擁し、1999年のナイジェリア・ワールドユース(現U-20ワールドカップ)では堂々準優勝を飾った。その後も選手たちの多くがシドニー五輪、2002年&2006年ワールドカップなどで目覚ましい活躍を見せ、日本サッカーを力強く牽引。まさに過去に類を見ない最強ジェネレーションで、いまだ彼らを超える世代は現われていない。

 そんな黄金世代の面々も、2019年には40歳を迎える。

 小笠原は今季限りでスパイクを脱ぐ決断を下したが、小野と遠藤、曽ヶ端準らは来季もJ1のピッチに立つ予定で、本山や播戸竜二らも健在だ。一方で指導者の道を進む者やピッチの外からサッカー界に関わる者など、引退後のキャリアはさまざまである。

 1999年ワールドユースで世界をあっと驚かせた銀メダル戦士たちはいま、どこでなにをしているのか。1979年の早生まれで1学年上の永井雄一郎、氏家英行の両選手、そして大会登録はされなかったがバックアップメンバーとして帯同した19番目の男・曽ヶ端も含めて、彼らの足跡と近況を追った。

 
 では、大会登録の背番号順に紹介していこう(カッコ内のチーム名は当時)。

1番 榎本達也(GK/横浜F・マリノス)
1979年3月16日生まれ、埼玉県出身
浦和学院高-横浜-神戸-徳島-栃木―FC東京
2016年シーズンいっぱいで現役を引退。現在はFC東京で普及部コーチ、明治大学サッカー部でGKコーチ、そしてブラインドサッカー日本代表でプレー。2年後の東京パラリンピック出場を目ざしている。

2番 手島和希(CB/京都サンガ)
1979年6月7日生まれ、福岡県出身
東福岡高-横浜F-京都-G大阪-京都
2009年末に現役引退。その後は京都のアカデミーで指導に従事し、現在はU-15チームの監督を務める。

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