「やればやるほど恐ろしい」ベレーザの長谷川唯がINACのライバル岩渕真奈を語る

2018年10月18日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「とにかく進化を見せたい」

「ゴールつながる仕事が増えた」。長谷川は、今季から取り組む新スタイルに手応えを感じている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 リーグ4連覇が懸かるベレーザの攻撃を牽引するのが、長谷川唯だ。永田雅人体制となった今季は、新たな戦術の中で、プレーの幅を広げている。なでしこジャパンでも存在感を高める充実一途の21歳のMFが、岩渕真奈、鮫島彩、中島依美など代表クラスを揃えるINACとの大一番に向けて、心境を語る。「楽しみな半面、怖さもある」。その言葉の真意とは――。

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――10月20日のINAC戦は、勝てばリーグ4連覇という大一番です。

「確かに大事な一戦ではあります。でも、それ以上に、今まで積み上げきたものを発揮すること、前の試合で出た課題をクリアすることが大切です。そういう意味では、他の試合と変わりません。今季は永田監督に代わって、スタイルも変わりました。毎週、課題に取り組み、試合に向けて充実した練習ができていますから、とにかく進化を見せたいです」

――新体制となり、前の試合の反省を活かす。サイクルがうまくできていますか?

「そうですね。自分たちはまだ分からないことが多くて、一つひとつ学んでいる段階です。どうしてもひっきりなしに、課題は出てくる。でもその都度、映像を見返したり、ミーティングで説明を受けたり、練習で実践したり。そうやって、次の試合には改善できるようになっています」

――戦術面はどう変わりましたか?

「去年は皆が動き続けてボールに関わり、狭いところでもパスワークで崩していきながら、裏への飛び出しも狙っていました。一方で今季は、より確実なところを狙うようになりました。自陣からしっかりとパスをつなぎ、できるだけ多くの時間で主導権を握る。そのために、一つひとつのプレーが丁寧になりましたね」

――その中で、昨年サイドハーフだった長谷川選手はインサイドハーフにポジションを変えています。戸惑いはありませんでしたか?

「なかったです。むしろサイドハーフよりもやりやすくて、肌に合うなあと。それが最初にやってみた時の感想です。サイドハーフをやっていた昨季も、どちらかと言えば、中央のエリアに入り込んでプレーするのが好きでしたから。今は、外に張っていなくていいし、自分のポジションを空けなくても中央でプレーできるので、やりやすいです。アシストなど、ゴールにつながる仕事が増えた実感もあります」

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