日本代表23人の新たなる戦い――夏の去就動向&ポジション争いを読む

2014年07月16日 週刊サッカーダイジェスト編集部

正念場のシーズンを迎える香川、本田。長友は不動の存在に。

ワールドカップでは本領を発揮できなかった香川だが、クラブではスタートダッシュが求められる。 (C) Getty Images

香川真司(FW)/マンチェスター・ユナイテッド(ENG
「米国ツアーでインパクトを残したい」
 地元紙では「退団してもおかしくない選手」として名前を挙げられた香川。ワールドカップでオランダの指揮を執ったファン・ハールを新監督に迎えて新たなスタートを切るチームの中で、香川の立場はやはり楽観視できるものではない。指揮官からの信頼を得るには、7月23日から始まる米国ツアーでの強化試合(ロサンゼルス・ギャラクシー、ローマ、インテル、レアル・マドリー)で、いかにインパクトを残すかに懸かっている。中盤にはトップ下でも機能するアンデル・エレーラが新たに加わり、ポジション争いはさらに熾烈さを増した。
 
本田圭佑(MF)/ミラン(ITA
「トップ下不在の4-3-3で機能できるか」
 昨シーズン、トップ下の定位置を争ったカカは米国へと旅立ったが、新監督のインザーギはトップ下を置かない4-3-3を採用する見通し。ミランでの2シーズン目も不慣れな右サイド(右ウイング)もしくはインサイドハーフが主戦場となるか。ただし、パリSGからメネーズを獲得し、エル・シャーラウィが長期の怪我から戦列復帰。3トップはこのふたりを両翼に据えて、中央にバロテッリの起用が濃厚で、中盤の人材も多士済々。昨シーズン以上に激しいサバイバルになりそうだ。
 
長友佑都(DF)/インテル(ITA
「スタメンの座は安泰で攻守の責任が託される」
 今やインテルの左サイドは、長友抜きでは考えられないほど、存在感は大きくなっている。昨シーズンは主に3-5-2の左ウイングバックを務め、攻守に安定したプレーを見せたが、今シーズンはSBに戻る可能性もありそうだ。就任2年目のマッザーリ監督が、サイドからの攻撃力アップを図るべく、4バックへの転換を推し進めると見られている。ただ、システムにかかわらず長友は不動の存在で、攻守の責任が託される立場だ。
 
柿谷曜一朗(FW)/C大阪→バーゼル(SUI
「7月19日のリーグ開幕戦でデビューも?」
 7月8日にスイス1部のバーゼルへの移籍が決定。下部組織時代を含め4歳から過ごした古巣に別れを告げた。新天地では、7月19日に早くもスイス・リーグが開幕。このアーラウ戦でのデビューは微妙だが、9月からはチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージも始まる。至高の舞台を踏むためには、1トップならばシュトレラー、右サイドならD・デケンといった実力者がライバルとなりそうだ。

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