【松木安太郎】結果が出たからこそ言いたい!ベスト8以上を目指すなら、立ち上がりの失点は避けないと

2018年06月25日 松木安太郎

試合の立ち上がりは相手のスピードに翻弄されたところがあった

引き分けは良い結果だったけど、あえて注文を付けるなら……。(C)Getty Images

[ロシアW杯グループH] 日本2-2セネガル/6月24日/エカテリンブルク・アレーナ(エカテリンブルク)

 セネガル戦は2-2の引き分けだったけど、日本にとってはすごく良い結果が出たと思う。僕はセネガル戦とポーランド戦を180分間で考えていて、このふたつのゲームを通して日本が負けないことが、グループリーグ突破に近づく方法だと思っていたんだ。だから、前半の90分間が終わって引き分けているのは上出来。まったく問題ないよ。
 
 セネガル戦にコロンビア戦と同じメンバーで挑んだのは、1戦目で安定感があるゲームができたからだろう。監督は、良いゲームをした後の試合では、メンバーをいじりたくないもの。同じスタメンを使いつつ、途中交代で変化を付けて90分を戦ったマネジメントは素晴らしかったと思うよ。
 
 初戦のコロンビア戦は相手が退場者を出す幸運に恵まれたけど、セネガル戦は最後まで11人対11人の戦いだった。しかも、あれだけスピードのある相手に自分たちのリズムをキープできたのは、作戦も良かったからと思う。セネガルが攻めあぐねていたからね。速攻型でリアクションを主体とするチームがなかなかカウンターを出せなかったので、困っていたように見えた。日本の戦い方の上手さが出たんだ。
 
 試合の立ち上がりは相手のスピードに翻弄されたところがあって、なかなかディフェンスのコンビネーションが上手くいかなかった。でも、1点取ってからすごく落ち着いたよね。乾の同点ゴールが、すべての選手に勇気と自信を与えたんだと思う。

 柴崎からのギリギリを狙ったロングフィードを起点に、よく長友が追いついて乾に渡した。乾はコロンビア戦でもあのあたりのポジションから狙っていたよね。自分の得意としている位置でのシュートだから、思い切って振り抜いていた。時間帯としても最高のゴールだったよ。
 
 日本はディフェンスも安定していたね。昌子と吉田のCBコンビが良かったし、長友と酒井宏も良い仕事をしていた。ボランチの柴﨑と長谷部の距離感も抜群だったよ。ディフェンスの時に日本の選手が孤立する場面がなかったでしょ。それは、グループでしっかり守れていた証拠だよね。きっちりと我慢して同点につなげられたのは、ディフェンスラインの踏ん張りがあったからだ。
 

次ページグループリーグの最終戦も今までと同じ気持ちで挑みたいところ

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事