「警戒は必要。だが飛び抜けたタレントはいない」セネガル人記者に訊いた日本代表評

2018年06月01日 アブバクリー・エンディアイエ

日本をどう評価しているのか?

マネ(左)が牽引する攻撃陣は、ニアング(右)も含めて駒は豊富に揃っている。 (C) Getty Images

 警戒が必要――日本代表に対する評価はこの言葉に尽きる。

「とにかくいいチーム、という印象だ。アジアでもっとも重要なチームのひとつとみなされている通りね。何しろワールドカップ出場は6大会連続だろ? これは生半可なことじゃないよ」

 取材したセネガル代表のベテランFWムサ・ソウもそう言って警戒を強めている。

 ソウだけではない。「テランガのライオン(セネガル代表の愛称。テランガとは「もてなす」「親切にする」の意)」たちは総じて、「ブルー・サムライ」と呼ばれる日本代表に一目も二目も置いているのだ。

 もっとも、かつてリーグ・アン得点王(2010-11シーズン、25点)に輝いた実績を持つソウは、こうも言っている。
 

「名前を見れば、確かに興味深い選手が揃っている。ただ、あくまで個人的な意見だが、飛び抜けたタレントがいないように思う。僕たちセネガル代表が、『とにかくこの選手だけは気をつけなきゃいけない』という存在も見当たらない。それよりも日本が持つコレクティブな力に注意する必要がある」

 選手、コーチ陣、さらに私のようなジャーナリストも含めて、大半のセネガル人が日本代表に対してソウと同じような見方をしている。警戒すべきは特定の誰かではなく、チームとしての力だと。いずれにせよ、日本にはセネガルを打ち負かすだけの実力が備わっているのは確かだ。
 

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