「このシチュエーションはむしろ僕的に…」絶好調・宇佐美貴史が“最後の大一番”に燃える!

2018年05月08日 了戒美子

西野監督、田嶋会長と立て続けにコンタクト

欧州でもっとも充実した“4か月”を過ごしてきた宇佐美。いよいよ週末、シーズンラストの大一番を迎える。(C)Getty Images

 ブンデスリーガ2部のホーム最終戦で、フォルトゥナ・デュッセルドルフはキール相手に勝ち切れず、1-1で引き分けた。この日勝利したニュルンベルクに勝点で並ばれ、得失点差で2位に転落。土曜日の最終節はそのニュルンベルクの敵地に乗り込み、優勝決定戦を戦う。
 
 宇佐美貴史はこの明快な状況を歓迎している。
 
「中途半端に引き分けでも良いとかではなくて、勝たないといけない展開なので、個人的には分かりやすくて良いかなと思います。アウェーですし、ホームよりもさらに失なうものがなにもないというか、もちろんホームで優勝を決められればそれに越したことはなかったと思いますけど、アウェーでもお客さんはだいぶ入るみたいだし、そういうなかで優勝を決めるというモチベーションもまた生まれると思う。1週間しっかり準備して、しっかり(相手を)叩くということ。勝たないと優勝できないというシチュエーションは、僕個人的にはそっちのほうが良いかなと思います」

 
 キール戦はタイムアップの瞬間、ホーム最終節ということもあってファンがピッチに乱入。芝をはいで持ち去るなど、ハチャメチャな形で喜びを表現した。その混乱を避けながら選手たちはスタンドに上がり、簡単なセレモニーでサポーターに感謝の意を示した。1部昇格を決め、優勝争いなどもうすっかり忘れていて、シーズンが終わったかのような雰囲気すら漂うが、原口元気と宇佐美にとってはそうはいかない。日本代表入り、ロシア行きを懸けて、ラスト1ゲームでアピールし切らなければいけないのだ。
 
 この日の取材中、視察に訪れていた西野朗新監督に話題が及ぶと、宇佐美は面白がるような"悪い顔"をしはじめた。
 
「いまからたぶん会って話すと思いますよ。どういう感じの話なのかはまだ分からない。もちろんこれまでも会ってますけど、技術委員長としての西野さんて感じで、そんなにコミュニケーションを多くとることはなかったですね。どしっと構えてる感じだった」
 
 先日は、田嶋幸三・日本サッカー協会会長とも対話する機会があったという。
 
「(会長が言ったのは)いまこういう状況になって、選手は前向いてやってほしいし、それ以外のことは自分たちがやるからということ。もちろんまずは入れるように努力してほしいし、怪我に気をつけて、後ろを振り返らずに前だけを意識してやってほしいというような。それがすべてでした」

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