「日本の宝石だ!」「彼はW杯を夢見ている」フローニンヘン地元紙が“MVP”堂安律を大特集!

2018年05月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ハードワークをしなければ、人生でなにも得られない」

充実の日々を送るフローニンヘンの攻撃の核、堂安。ピッチ内外での強気なスタンスはオランダに行っても変わらない。(C)Getty Images

 欧州挑戦1年目で、望外の成果と声価を手に入れた。オランダ1部リーグのエールディビジで9得点・4アシストをマークし、先日フローニンヘンのシーズンMVPに選出された。その圧倒的な技巧とパワフルな左足で、ホームサポーターを魅了し続けたのだ。
 
 日本が誇る若き至宝、堂安律である。
 
 今回19歳のアタッカーを大々的にフィーチャーしたのが、フローニンヘン市民に愛される地元紙『Dagblad van het Noorden』だ。堂安の人となりを本人のインタビューを織り交ぜながら紹介。「ドウアンはワールドカップを夢見ている」と題した記事は、日本人のファンでも驚くほど、突っ込んだ内容となっている。

 
 原稿を執筆したサンデル・デフリース記者は、こう書き始める。
 
「FCフローニンヘンはヨーロッパでの輝かしいキャリアの出発点となるのか? 自信家でまったく物怖じしないリツ・ドウアンは、これからそれを証明していくだろう。プライド・オブ・ザ・ノース(フローニンヘンの愛称)が保持する、日本の宝石だ」
 
 まず冒頭で、出身地である兵庫県・尼崎市でヤンチャな幼少期を送ったと語りだす堂安。「ある日両親にどちらかを選べと言われたんです。真面目にやるか、悪さばかり続けるか。後者を選んでいたら、サッカーを二度とやらせてもらえなかったでしょうね。そこからはのめりこみました。お兄ちゃん(堂安憂/現・長野パルセイロ)の後ろにくっついて練習に打ち込んだんです」と、レアなエピソードを明かした。
 
 ガンバ大阪からフローニンヘンにやってきたのは、昨年の夏だ。デフリース記者は「6月の終わりの素晴らしい夏の一日で、まさに"稲妻"のスタートとなった日だ」と表現し、こう続ける。
 
「新加入選手のお披露目会で登壇した小柄な日本人選手を見て、ファンの内心は期待と不安が入り混じっていたことだろう。なんと彼は躊躇うことなくこう野心を語ったのだ。『フローニンヘンでチャンピオンズ・リーグに出たいです』と」
 
 およそ10か月前の"宣言"を振り返った堂安は、照れくさそうにこう切り返している。
 
「たぶん、あの時は少しばかり興奮していたかもしれない。でも自分の言葉にまったく後悔はしていません。だってゴールがないとハードワークはできないじゃないですか。ハードワークをしなければ、人生でなにも得られませんから」

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