【ガンバ革新】高体連・新人トリオが語った「目標のG戦士」と「理想のワールドクラス」

2018年01月19日 川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

「2分の1成人式で自分の夢を書いたんですが…」

陽気な性格の福田(左)、寡黙で冷静な松田(中央)、生粋の天然素材・山口(右)。ガンバが誇る高体連・新人トリオは、プレースタイルも個性も三者三様だ。(C)SOCCER DIGEST

 2018年シーズンのガンバ大阪は、総勢38選手の大所帯で臨む。
 
 チーム始動と新体制発表会を翌日に控えた1月19日には、レビー・クルピ新監督が初めてクラブハウスを訪れ、宮本恒靖や山口智、松代直樹らスタッフたちとのミーティングに参加。トップチームとU-23チームの垣根を取り払い、横一線でのスタートとすることを確認した。

 
 その厚みのあるスカッドにおいて、ルーキーは7名を数える。ガンバ大阪ユースからの昇格が3名(谷晃生、芝本蓮、白井陽斗)、街クラブの三菱養和SCユースから1名(中村敬斗)、そして高体連から3名(福田湧矢、松田陸、山口竜弥)という内訳だ。
 
 面白いのが新卒・高体連トリオで、プレースタイルも個性も見事に分かれている。およそ1週間続いている合同自主トレですっかり仲良しになり、一緒に独身寮に帰ろうとしている3人を捕まえ、明日の新入団会見を前に軽く質問してみた。「目標にしている、あるいは憧れているガンバの選手」と、「理想としているワールドクラス」はそれぞれ誰か。なかなかユニークな回答を得られた。
 
 まずは、陽気な性格で弁が立つ福田だ。やはりそこは、東福岡でキャプテンを務め、10番を背負っていただけのことはある。3人のなかでは早くもリーダー格だ。
 
「自分のプレースタイルに似ているなというのもあって、ガンバでは倉田秋選手です。間近で見ながら目ざしていきたい。国外なら(フィリッペ・)コウチーニョ選手。大好きですね。えげつなくないですか? 観ていて面白いし、ああいう選手になれればいいなって思っています」
 
 さらに福田は、こんなエピソードも明かしてくれた。
 
「実はガンバは、小さい頃から好きだったんです。小学4年の『2分の1成人式』で自分の夢を書いたんですけど、それが『東福岡に入ってガンバ大阪に入団したい』でした。どっちも叶ってしまったので自分でもびっくりしています。好きだったのは大黒(将志)選手。代表戦で途中から出て活躍したり、バンバン決めてたじゃないですか。(ガンバのスカウトに)誘われたときは本当に嬉しかったです」
 
 先の高校選手権で前橋育英高の初優勝に貢献した、知性派ディフェンダーの松田。高校ではCB、右SB、ボランチと守備のスーパーマルチとして鳴らしたが、ガンバでは右SBでの定位置奪取を狙う。試合に勝っても負けても常に冷静に振る舞う男は、浪速の地に来てもクールだ。
 
「僕は、初瀬亮さんが目標です。少し話させてもらったんですけど、すごく優しかった。クロスとか本当に巧いし、ああなれればいいなと。海外だと、(ハビエル・)マスチェラーノ。あの潰す感じがいいんです。あんだけ強くやりたい。高校の時も仲間に(スタイルが)似ていると言われてましたし、あれくらい潰せる選手になりたいですね。高校では守備的なボランチもけっこうやってたんで、機会があればチャレンジしたい」

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