セリエA前半戦の「ポジション別最優秀選手」を選定!

2017年12月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

攻守に貢献の守護神&危険察知能力の高いCB

アリソン(ローマ)|セリエA:17試合出場 (C) Getty Images

◇GK:攻撃における貢献度も高かったローマの守護神

 近年は最終ラインからパスを繋いでビルドアップするだけでなく、ポゼッションにまでGKを組み込むチームが多くなっており、セービング能力に加えて攻撃における貢献度も守護神の評価を左右する重要なファクターになってきている。
 
 その意味で際立っているのが、アリソン(ローマ)とホセ・マヌエル・レイナ(ナポリ)。ともにプレッシャーを受けても落ち着いて質の高いグラウンダーのパスを最終ライン、時には中盤に供給できるテクニックと戦術眼の持ち主だ。もちろん、GKとしてのクオリティーもトップレベルにある。ローマ守護神1年目というサプライズ度も含めてアリソンを前半戦のベストに推したい。
 
 ただ、純粋なゴールキーピングに的を絞るなら、今シーズン、最も安定しているのはサミール・ハンダノビッチ(インテル)だろう。若手では、ラツィオの躍進を最後尾から支えるトマシュ・ストラコシャが注目に値する。
 
◇CB:インテルの17戦無敗に貢献した22歳の新顔

 セリエA第16節まで無敗を維持した――その後は公式戦3連敗を喫したが……――インテル躍進の秘密のひとつは、飛躍的に安定度が向上したディフェンス。その立役者が、サンプドリアから獲得した22歳のミラン・シュクリニアルだ。
 
 高さと強さに加えてインテリジェンスが際立ち、危険察知能力は抜群。ミランダを差し置いて、実質的な守備リーダーとして振る舞っている。
 
 カリドゥ・クリバリは戦術センスが磨かれて不用意なミスが減り、圧倒的なパワーとスピードを活かした守備、そして左右両足からの質の高いフィードで、首位を走るナポリの最終ラインを支えている。
 
 モダンなCBの典型とも言えるクリバリとは対照的に、古き良きリベロタイプの代表格がフェデリコ・ファシオ。強力ストッパーのコスタス・マノラスと抜群の連係を見せて、ローマの高い最終ラインを巧妙にコントロールする。
 
 ベテランでは、レオナルド・ボヌッチ(ミラン)が抜けたユベントスの最終ラインを、いぶし銀のプレーで支えるジョルジュ・キエッリーニの安定感も特筆すべきだ。

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