【セルジオ越後】東アジア制覇は「ノルマ」。結果を残せないようなら監督解任を真剣に考えるべきだよ

2017年11月29日 サッカーダイジェスト編集部

全体的にそこまで驚くべき人選ではなかった。

E-1選手権(旧東アジア選手権)に向けて招集された23名の選手たち。常連メンバーに加え、伊東(柏)や初瀬(G大阪)など、新顔も名を連ねた。写真●山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 E-1選手権(旧東アジア選手権)のメンバーが発表されたね。今回は国内組だけで臨むわけだけど、優勝を狙えるメンバーは揃ったんじゃないかな。故障者や10年ぶりにACLを制してクラブワールドカップ(※UAEで12月6日から開幕)に出場する浦和勢を選べなかったとはいえ、十分戦えるはずだよ。

 なかには初めて選ばれた選手もいたけど、全体的にそこまで驚くべき人選ではなかった。Jリーグで上位争いを演じている鹿島や川崎から多く選ばれるのは当然だ。昨年に自チームの監督と衝突し、その行動を問題視したヴァイッド・ハリルホジッチ監督から"追放処分"を受けた金崎夢生(鹿島)の復帰も、今のパフォーマンスなら納得だね。

 逆に、中位に沈んでいるG大阪勢から最多タイの6名が選ばれたのは、少し違和感がある。井手口陽介や倉田秋、東口順昭、三浦弦太といった常連メンバーに対して、ある程度信頼を置いているのは分かるけど、直近の試合で、代表に名を連ねるだけのパフォーマンスを見せていたかは首をかしげざるを得ない。

 Jリーグでのアピールで言えば、柏の伊東純也は今回のメンバーに選出されるに値するプレーを見せていた。日本代表でどれだけできるのか、少し使って終わるのではなく、しっかりチャンスを与えるべきだと思う。

 とにかく、ある程度呼びたい選手を選べたはずだよ。アジアで勝てなかったら世界には当然通用しないんだし、まして、今回はホームで戦うんだ。ハリルホジッチ監督は、優勝するのが目標と言っていたけど「ノルマ」だよ。

 言うなれば「勝たないといけない大会」。今大会はそういう位置づけにしないと意味はないと思う。来年のワールドカップに向けて、国内組のメンバーを見定めるだけの大会としか考えていないようなら、わざわざA代表が出る必要もない。森保一監督が率いるU-20代表を出場させて強化にあてたほうがマシだよ。優勝以外は負けなんだと、しっかり意識して臨んでほしいね。
 

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