静岡学園の10番、渡井理己はなぜヴォルティスを進路に選んだのか?

2017年09月05日 安藤隆人

「中盤の4枚で崩すという意図がすごくある」

圧倒的な技巧を誇る、10番らしい10番だ。来季、渡井は徳島の地でプロキャリアをスタートさせる。写真:石倉愛子

 静岡学園の伝統のナンバー10を背負ったMF渡井理己が、進路に選んだのはJ2の徳島ヴォルティスだった。
 
「雰囲気もそうだし、やっているスタイルが自分に合っているなと思って決めました。J2のチームはまず蹴って、前でスピードを活かすサッカーが多いと思うんです。でも徳島は繋ぎの部分にこだわっている。中盤の4枚で崩すという意図がすごくあって、そこに自分が入ることができれば、持ち味を活かしたり、楽しんでプレーできるんじゃないかと思います」
 
 技巧派集団の静学において、ナンバー10は特別な意味を持つ。技術レベルが一番なのはもちろん、相手との駆け引きも一番上手く、試合を動かす力を持っていなければいけない。
 
 これまで谷澤達也(現・FC町田ゼルビア)、狩野健太、大島僚太(ともに現・川崎フロンターレ)らが引き継いできただけに、渡井自身もその重みを理解している。
 
「こだわりは持っていないといけないし、特徴を一番出さないといけない番号。だからこそ、結果も出さないといけない」
 
 そのひとつの結果が、プロ入りだった。
 
「チームの中で自分が一番ボールを奪われない選手にならないといけないと思っています。いかに自分がチャンスを作って、かつゴールを決めるか。この年代で結果を出さないといけない」
 

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