【ミラン番記者】本田圭佑は「私服を弄り合う」ほどチームメイトと仲が良いが…

2017年02月22日 マルコ・パソット

レストランに一番最後に来て、一番最初に去っていったが…。

一時は孤立説も伝えられた本田。しかし、チームメイトとの関係は良好だという。(C)Getty Images

 カルロス・バッカの奢りで、みんなで食事。「ヨーロッパ行きの最終列車に乗るための壮行会」と称して先日、コロンビア代表FWは選手、監督、コーチ、チームスタッフ全員を招いての夕食会を開いた。
 
 もちろんこれは、サンプドリア戦(2月5日のセリエA23節)での途中交代時、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督に反抗的態度を見せ、チーム内外を騒がせたことへの謝罪の意味も含んでいた。バッカが不満を爆発させるのは今回が初めてではないが、何よりこの振る舞いは、本田圭佑をはじめ監督にほとんど顧みられることのないベンチ要員たちに対しての配慮を大きく欠いていた。
 
 実際、私もすぐにこのコラムで本田の胸中やいかにと慮った。彼らはベンチでずっと仲間たちのプレーを観戦しなければいけないだけではなく、こうした仲間の振る舞いにも耐えなくてはいけないのだ。
 
 その後、バッカは自分の行動をみんなに謝り、「チーム全員を食事に招待する」と明言。年明けの不振を脱し、直近3試合で2勝1分けとヨーロッパリーグ出場権獲得(セリエA4~5位)に向けて機運が高まっているここにきて、それを実行したのだ。
 
 場所は市内にあるミラノ料理のレストラン。終始和やかで陽気な雰囲気で、選手のほとんどが顔を出していたそうだ。そう、本田も含めて。
 
 そこで私は、今度はこの夕食の席での本田の胸の内を考えてしまう。チーム全体が「5位以内に入るぞ!」と士気を高める中、これからも今後もほとんどプレーできないことがわかっている本田は、いったい何を思ったのだろう? 
 
 もちろんそれは彼自身にしかわからない。しかし、それを知る手掛かりとして今回私は、チームメイトの一人(名前は伏せてほしいとのことだ)に、食事の席での本田の様子を語ってもらった。レストランに一番最後に来て、一番最初に去っていった本田の様子を……。
 
「ケイスケは確かに一番最後にやって来たが、それにははっきりとした理由がある。ケイスケは合宿でもない限りは、絶対に19時に自宅で食事するんだ。メニューと時間はきっちり決まっているらしくて、だから遅れてきたことに別に他意はないはずだよ」

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