【ブンデス日本人の現地評】メディアも認めた「酒井効果」、最長出場の宇佐美に全国紙が及第点評価 etc.

2016年12月14日 山口裕平

大迫はゴールに絡めなかったが、パフォーマンスには高評価。

確実にチームを良い方向に導いている酒井。採点は及第点止まりも、安定したプレーを披露している。 (C) Getty Images

 酒井高徳がキャプテンに就任して以来、ハンブルクの調子が上がっている。
 
 ブンデスリーガ第14節では、アウクスブルクを1-0で退けて16位に浮上。酒井がキャプテンマークをその腕に巻くようになってから、チームは4試合で2勝2分けと無敗をキープしている。
 
『ビルト』、『キッカー』ともに3点と、酒井個人の評点は伸びなかったが、地元紙『ハンブルガー・アーベンドブラット』は、以下のように"酒井効果"に触れている。
 
「この日本人がキャプテンになってから、チームは負けていない。彼の頼もしいパフォーマンスは、チームの無敗との関連性が偶然のものではないことを証明している」
 
 コスティッチが決勝点を決めた瞬間、まるで子どものように飛び上がって喜んだ様子は、一般的なキャプテン像とは一線を画すものだったが、「キャプテン酒井」の影響は認めざるを得ない状況になりつつある。
 
 一方、アウクスブルクの宇佐美は69分から途中出場を果たし、今シーズン、チームに加入して以来、最長の出場となった。
 
『ビルト』は3点を付け、地元紙『アウクスブルガー・アルゲマイネ』は「シュスター監督はコールが退場処分となった時、すぐに宇佐美を投入したかった。しかしそれを待ち、ビハインドの状況となったところでオフェンシブとして投入したものの、特筆すべきプレーはなかった」と記した。
 
 ケルンはドルトムントと1-1のドローを演じ、大迫は結果にこそ絡まなかったものの、高い評価を得た。
 
『ビルト』、『キッカー』ともに2点を付け、同じく2点を付けた地元紙『エクスプレス』も「素晴らしいボール捌き、素晴らしいアイデア、加えて非常に勤勉だった。素晴らしいパフォーマンス」と好意的に見ている。
 
 ドルトムントに押し込まれる展開のなか、相手からプレッシャーを受けながらもボールを収めてカウンターの起点となったプレーが、高く評価されたかたちだ。51分には、パスカットからのスルーパスでモデステの決定機を演出した。

次ページアシストの浅野は得点機で雑なプレーを見せて厳しい評価に…。

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