【日本代表】予選突破の鍵を握る「ボランチコンビ」の最適解は?

2016年09月28日 サッカーダイジェスト編集部

「カウンター対策で山口か遠藤は置きたい」(後藤氏)

 32歳とベテランの域に入った長谷部は最終予選でミスが散見され、遠藤保仁の後釜も固定できずにいる。軸は誰?世代交代は必要か?日本をワールドカップへと導くボランチコンビの最適解について4人の識者に訊いた。

●後藤建生 (サッカージャーナリスト)
長谷部誠(フランクフルト)×山口 蛍(C大阪)
「カウンター対策で山口か遠藤は置きたい」
 
 UAE戦とタイ戦で致命的なミスを犯した長谷部だが、やはりその経験値は日本代表には必要だ。コンディションさえ整えばチームの中心として活躍できるはず。もしも長谷部が出場できないのであれば、経験が豊富でフィジカルが強い青山敏弘を招集したい。
 
 UAE戦では長谷部の相棒に、攻撃センスが持ち味の大島が起用された。ただ最終予選の初戦という緊張度の高い試合でデビューさせたのは、気の毒で仕方なかった。
 
  しかし、問題は大島の出来の良し悪しではない。そのポジションに、どのような役割を求めるかだ。
 
 アジアの戦いで怖いのは、カウンターを食らって、相手の強力FWに日本のDFとのマッチアップに持ち込まれる状況。そうなると「デュエル」の弱さが露呈されてしまう。そのため中盤に守備力のある選手を置いて、カウンターを遅らせたい。

 タイ戦の山口はこの役割をこなして勝利に大きく貢献した。長谷部の相棒は山口か、同じく守備力の高い浦和の遠藤のどちらかが理想か。
 
 中盤でパスをつないでくるチームであれば、山口がパスの起点を消せばいい。ロングボールを使うチームであれば、遠藤がCBと協力してエースを封じればいい。
 
 試合の流れを読み、テンポを変えられる選手がいないのも日本の大きな課題に挙げられる。UAE戦でも先制したあとに試合を落ち着かせていれば、逆転はされなかった。状態が万全であれば、遠藤保仁の復帰も待望したい。

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