【柏】先制点を挙げるも終盤に一瞬の隙を突かれ……。中谷進之介が神戸戦で感じた「今までとの違い」

2016年09月18日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「あそこで耐え切る力がないのが、今のチームの実力なのかな」

23分にCKから先制点を奪った中谷は、集中した守備も披露。しかし、終盤に悲劇が待っていた。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1第2ステージ12節]神戸1-1柏/9月17日/神戸ユ
 
 神戸対柏のマン・オブ・ザ・マッチは、柏が1-0でリードしていた後半途中まで、中谷進之介にしようと決めていた。この20歳のCBは23分にクリスティアーノからのCKを頭で合わせ、先制点を奪うと、その後も後半途中までは、レアンドロ、P・ジュニオールの強力2トップに自由を与えず、ほぼ完璧なディフェンスを見せていた。間違いなくこの試合で一番出来が良いと言える選手だった。
 
 しかし、試合終盤88分、その評価は一瞬で変わった。

 ドリブルを仕掛けた石津大介を止めようと、右SBの茨田陽生が前に出る。中谷はそこで瞬間的にカバーを選択し、先行して後方にポジションを移動した。だが、その選択が隙を生む。一番注意していたはずのレアンドロをバイタルエリアでフリーにしてしまったのだ。ボールを受けたレアンドロは、スムーズなターンから右足を振り抜きシュート。ゴール右隅に突き刺した。
 
 それはまさに〝一瞬″だった。
 
「ちょっとバラ(茨田)君が出て、その後ろのカバーに先に行ってしまった。もうちょっと我慢してからいけば良かった。あそこで耐え切る力がないというのが、今のチームの実力なのかなと思います」
 
 中谷は失点シーンを振り返り、反省を口にする。そして、チームにも言及した。耐え切る力がない、と。

 前節は鹿島に完封勝利を収めた柏だったが、この日は何かが違っていた。

次ページブラジル人ふたりは不調だった。

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