マン・C新守護神ブラーボはプレミアリーグに新たなGK像をもたらせるのか!?

2016年09月13日 山中忍

著名人からも非難されたブラーボの失態。

ダービーでデビューを飾ったブラーボだが、ルーニーの蹴ったハイボールのFKをまさかのファンブルで失点を招くなど、お粗末なプレーが散見した。 (C) Getty Images

「ドッジー(危なっかしい)・キーパー」。イングランド人はミスの多いGKをそう呼ぶ。
 
 その代表例は、1999年に移籍したマンチェスター・Uでのキャリアが僅か4試合で終わったマッシモ・タイービだ。
 
 オールド・トラフォードでのラストゲームで、屈んで捕りにいったグラウンダーのシュートが両手と両足の間をすり抜け、大きな話題を呼んだ。
 
 そのオールド・トラフォードで、去る9月10日にプレミア・デビューを果したマンチェスター・Cのクラウディオ・ブラーボも、早速ゴール裏の相手ファンから「ドッジー・キーパーッ!」と野次られる立場となった。
 
 マンチェスター・Uを蘇生させかけたハーフタイム前の失点は、『SKY SPORTS』解説者のグレアム・スーネスが「50mぐらい先から軌道が見えていたはずだ」と指摘したFKの捕球ミスが原因だった。
 
 同じ中継ブースでは、ティエリ・アンリが「ジョー・ハートはトリノで笑っているだろう」とコメント。国内には、定位置を失ってレンタル移籍した前守護神との実力差を疑問視する向きが少なくない。
 
 後半早々には、ブラーボはウェイン・ルーニーに両足タックルをかました。マンチェスター・UへのPKと自身の一発退場を免れた幸運は、ファウルの無謀さと同様に信じ難いものだった。
 

次ページ数字が示すペップのシティにおけるブラーボの存在意義。

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