【現地記者の英国通信】メディアの関心度が低いコンテ政権のチェルシーがリーグ制覇を成し遂げる!?

2016年09月13日 スティーブ・マッケンジー

コンテは笑うのが好きで、気持ちの良い男だ。

英語習得にも熱心なコンテ。イギリスメディアとのやりとりも問題なくこなせている。 (C) Getty Images

 先週、チェルシーの指揮官であるアントニオ・コンテの記者会見が行なわれると聞き、私は今シーズン初めて、チェルシーのトレーニンググラウンドのコブハムに向かった。
 
 私はコンテ監督の記者会見が、フース・ヒディンクやジョゼ・モウリーニョらここ最近のチェルシーの監督たちに比べてどうなのかを見たかった。
 
 この記者会見で私が抱いた第一印象は、コンテという男はとても陽気で常にリラックスしているということ。彼は笑うのが好きで、気持ちの良い男だ。
 
 イギリスメディアに対して、英語が第一言語でないというのは決して楽なことではない。しかし、コンテは自身の英語力を改善したがっているようにも思う。
 
 彼はどんな質問からも逃げようとせず、むしろ英語で投げかけてくる記者からの問いにも理解してしっかりと返答していた。
 
 コンテは物議を醸すような発言はしなかった。それは毎度のように論争の的になるような発言をしているジョゼ・モウリーニョとは大きく異なるスタンスだった。
 
 私はモウリーニョの会見はメディアに対し、常に彼が主役であることを分からせようとし、そういったやりとりを彼自身が楽しんでいるようにも感じていた。そういったメディアに対して対立的で、強気な会見を行なえるのは、彼とアレックス・ファーガソンぐらいだろう。
 
 とはいえ、コンテも陽気なだけでなく、強いキャラクターを有しており、会見でもメディアをコントロールしようとしている姿勢が感じ取れた。
 
 チェルシーはウェストハムとワトフォードとの開幕2戦で、いずれも85分以降にリードを奪って勝っている。コンテがチームにスイッチを入れるのが遅いようにも見えたが、この終盤での勝負強さはシーズンの終盤に入って重要な意味を持ってくるだろう。
 

次ページ今シーズンのチェルシーは、2011年のユベントスに酷似している。

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