チームメイトのために身を粉にして戦う
C・ブルージュに3-2で勝利。伊藤はPKで今季6点目をマークした。(C)STVV
個の力を全面に押し出すチームが多いベルギーリーグにおいて今、チームワークを重視する異質のチームが旋風を巻き起こしている。
それはシント=トロイデン(STVV)。日本人の勤勉さ、STVVのあるハスペンゴウ地域のハードワーカーぶりがピッチの上で化学反応を起こし、地域外から来た選手たちもその色に染まり、エゴが少なく、チームメイトのために身を粉にして戦うチームになった。
12月6日、STVV対クラブ・ブルージュ戦の前、ベルギーサッカー界のレジェンド、フレンキー・ファン・デル・エルストに話を訊くと「STVVに対する私の印象はポジティブなもの。STVVは高い確率でプレーオフ1に進出するだろう。前節、(8位の)ヘントに勝って彼らとの勝点差を10に広げたのは大きい。STVVは本当に良いサッカーをするチームだ」と評価した。
強豪クラブ・ブルージュは個の力に加えて、コンビネーションプレーもうまいチームだ。立ち上がりから劣勢を強いられたSTVVは、GK小久保玲央ブライアンのビッグセーブもあってピンチを凌いでいたが、とうとう16分にオニェディカのゴールで先制点を許してしまった。
しかし徐々にSTVVは中盤を制するようになり、流れを自分たちに引き寄せた。21分にはムジャが、山本理仁のシュートのリバウンドから同点弾を決め、32分には伊藤涼太郎のPKで2-1と試合をひっくり返した。
「前半は何度か押し込まれるシーンがあった。(クラブ・ブルージュの)先制点のシーンはキレイに崩された。ただ今年の僕たちは攻撃力の高い選手が多いので、それでやり返せたというのが大きかった。前半、あんまり攻め込まれる時間帯が長過ぎなかった。自分たちが攻め込む時間帯もあったので、対等にやれたと思います」(伊藤)
それはシント=トロイデン(STVV)。日本人の勤勉さ、STVVのあるハスペンゴウ地域のハードワーカーぶりがピッチの上で化学反応を起こし、地域外から来た選手たちもその色に染まり、エゴが少なく、チームメイトのために身を粉にして戦うチームになった。
12月6日、STVV対クラブ・ブルージュ戦の前、ベルギーサッカー界のレジェンド、フレンキー・ファン・デル・エルストに話を訊くと「STVVに対する私の印象はポジティブなもの。STVVは高い確率でプレーオフ1に進出するだろう。前節、(8位の)ヘントに勝って彼らとの勝点差を10に広げたのは大きい。STVVは本当に良いサッカーをするチームだ」と評価した。
強豪クラブ・ブルージュは個の力に加えて、コンビネーションプレーもうまいチームだ。立ち上がりから劣勢を強いられたSTVVは、GK小久保玲央ブライアンのビッグセーブもあってピンチを凌いでいたが、とうとう16分にオニェディカのゴールで先制点を許してしまった。
しかし徐々にSTVVは中盤を制するようになり、流れを自分たちに引き寄せた。21分にはムジャが、山本理仁のシュートのリバウンドから同点弾を決め、32分には伊藤涼太郎のPKで2-1と試合をひっくり返した。
「前半は何度か押し込まれるシーンがあった。(クラブ・ブルージュの)先制点のシーンはキレイに崩された。ただ今年の僕たちは攻撃力の高い選手が多いので、それでやり返せたというのが大きかった。前半、あんまり攻め込まれる時間帯が長過ぎなかった。自分たちが攻め込む時間帯もあったので、対等にやれたと思います」(伊藤)
押し込まれて苦しい時間帯、最後尾からチームを統率する谷口彰悟はチームを修正しようとしていた。山本の述懐。
「うちは前からボールを取りに行くプランでした。しかしクラブ・ブルージュはうまく、ワンタッチプレーのクオリティも高く、入れ替わってしまうシーンが多かった。そこで彰悟君から『あんまり出ていくな』と修正の指示があって、スペースを空けずに守ることができました。(クラブ・ブルージュの大黒柱ファンアーケンのパスミスなど)相手のミスから自分らの時間を作ることができたのは良かった。今年はそういう修正力だったり、悪い時にひっくり返す力がひとつ違うのかなと思ってます」
谷口がその場面を説明した。
「うちは中盤の3人(伊藤、山本、シサコ)の良さを引き出さないと機能しない。前半の立ち上がりは彼らが守備に奔走したので、攻撃にいてほしいところにいなかった。なぜ守備をするのかというと攻撃するため。だから理仁に『あまり動き過ぎずに、ポジションを守りながらプレーしてほしい』と伝えることで修正し、うまく対応してくれました」
――その修正力がこのチームの強みであり、谷口選手の力か?
「そこが僕の仕事のひとつです。"ゲームを読むこと"、"相手の狙いは何かをいち早く察知すること"。そういうことが大事な能力になってくるので、率先してやってるつもりです。今日は、ちょっと早めに変えることができたと思います」
「うちは前からボールを取りに行くプランでした。しかしクラブ・ブルージュはうまく、ワンタッチプレーのクオリティも高く、入れ替わってしまうシーンが多かった。そこで彰悟君から『あんまり出ていくな』と修正の指示があって、スペースを空けずに守ることができました。(クラブ・ブルージュの大黒柱ファンアーケンのパスミスなど)相手のミスから自分らの時間を作ることができたのは良かった。今年はそういう修正力だったり、悪い時にひっくり返す力がひとつ違うのかなと思ってます」
谷口がその場面を説明した。
「うちは中盤の3人(伊藤、山本、シサコ)の良さを引き出さないと機能しない。前半の立ち上がりは彼らが守備に奔走したので、攻撃にいてほしいところにいなかった。なぜ守備をするのかというと攻撃するため。だから理仁に『あまり動き過ぎずに、ポジションを守りながらプレーしてほしい』と伝えることで修正し、うまく対応してくれました」
――その修正力がこのチームの強みであり、谷口選手の力か?
「そこが僕の仕事のひとつです。"ゲームを読むこと"、"相手の狙いは何かをいち早く察知すること"。そういうことが大事な能力になってくるので、率先してやってるつもりです。今日は、ちょっと早めに変えることができたと思います」