【リオ五輪代表】かつてA代表まで登りつめた男の復活はなるか。松原の運命の一戦が始まる

2016年06月29日 本田健介(サッカーダイジェスト)

順風満帆のなか、まさかのアクシデントに襲われる。

前日練習では元気な姿を見せた松原。コンディションは悪くないようだ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 7月1日のリオ五輪メンバー発表を前に、U-23日本代表は今日、南アフリカとの強化試合を迎える。18人の登録メンバー入りを懸けたまさにサバイバルマッチだ。

【PHOTO】リオ五輪に生き残りをかけた南アフリカ戦前日練習@松本
 
 このゲームに人一倍強い想いを持つ男がいる。それが右SBの松原健だ。
 
 松原はかつてこの世代きっての有望株だった。各年代別代表で活躍しながら、2014年8月のキリンチャレンジカップではA代表に初選出。所属の新潟でもレギュラーの座を掴み、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していた。しかし、15年4月、彼をアクシデントが襲う。右外側半月板の損傷。全治5か月の重傷だった。
 
 16年1月にはリオ五輪最終予選を控えるなかでの戦線離脱。ショックは相当なものだったはずだが、松原は黙々とリハビリに励み、最終予選のメンバー入りを掴み取る。それでも、決戦の地・カタールで待っていたのは辛い現実だった。「どうしても低くて早いのを蹴ろうとすると多少痛みが出る」と、右膝の状態は万全ではなく、チームが快進撃を続けるなか、松原は1試合それも68分の出場に止まった。
 
 そして帰国後の2月には右膝外側半月板を再手術。全治3か月と再び長いリハビリ生活を強いられた。
 
 

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