【DFBカップ決勝|採点&寸評】バイエルンの守護神が勝利の立役者。香川は15分間出場し、PK戦では1人目のキッカーとして成功

2016年05月22日 山口裕平

120分間の戦いぶりには不満が残るも、勝利を掴む点はさすが。

PK戦:ドルトムント(先攻)/香川○、ベンダー×、パパスタソプーロス×、オーバメヤン○、ロイス○ バイエルン/ビダル○、レバンドフスキ○、キンミッヒ×、ミュラー○、D・コスタ○ (C) SOCCER DIGEST

【バイエルン|チーム&監督 採点&寸評】
チーム 6
ボールポゼッションでは上回るも、前半は攻守両面でドルトムントに苦しめられた。後半途中からはチャンスも生まれたが、いずれも活かせずにPK戦に。相手を押し込み、鋭い縦パスを入れて多重攻撃を仕掛ける本来の姿が見られたのは、ほんのわずかな時間だった。タイトルマッチゆえ「勝てばOK」ともいえるので、差し引きゼロでの及第点となった。
 
監督 ジョゼップ・グアルディオラ 6
3シーズンを過ごしたクラブでの最後の一戦は、指揮官にとって難しいものとなった。満足のいく展開でないうえに、チームに手を加えづらい状況が続いたからだ。シャビ・アロンソがいれば、もっと気楽に試合が見られたかもしれない。相手が疲れたところで、コマンを入れた采配に問題はなし。
 
【バイエルン|選手採点・寸評】
☆MAN OF THE MATCH
GK
マヌエル・ノイアー 7
120分間のなかで、その敏捷性や足下の技術を披露する場面はなかった。しかしPK戦では主役に。ベンダーの弱いシュートを止めただけでなく、パパスタソプーロスのキック(ポストに当たって外へ)もしっかり読んでいた。勝利の直接の立役者ということで、最高殊勲者に選定。
 
DF
21 フィリップ・ラーム 6
ゴール前に鍵をかけた相手に対し、頻繁に上がってこれを崩そうと試みたが、何度か上げたクロスはいずれも正確ではなかった。一方、守備では最後まで踏ん張り続け、81分には、途中出場で元気なドゥルムのドリブル、クロスにしっかり対応してCKに逃れた。
 
32 ヨシュア・キンミッヒ 5.5
GKビュルキを騙せずに正面で止められたPK失敗はさておき、相手FW陣に苦しむ姿が何度も見られた。オーバメヤンのスピードに振り切られ、ロイスへの対応が遅れて背後から倒して警告を受けるなど……。全体的にプレーに余裕が感じられなかった。
 
17 ジェローム・ボアテング 6
キンミッヒをカバーしてピンチを防いだが、一方で相手攻撃陣の連動した動きに振り回される場面も。得意の正確なフィードで攻撃にスイッチを入れるプレーはほとんど見られなかった。
 
27 ダビド・アラバ 5.5
左SBとして、右サイドに開くことの多かった前半のオーバメヤンにはよく対処したが、その分、攻撃参加は非常に少なかった。安全第一のプレーに終始。112分、CKから左足アウトサイドで強シュートを放つも、GKビュルキの好セーブに遭った。
 
※MAN OF THE MATCH=この試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

次ページ両サイドのアタッカーは後半、ドリブルで仕掛けて好機を量産。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事