同年代のライバル・宮代、久保には負けられない――。プリンス関東で早くも3得点の三菱養和のルーキー・中村敬斗が見据える高み

2016年05月07日 安藤隆人

プリンスリーグ関東では、非凡な得点感覚を早くも披露。

前橋育英戦で2ゴールを挙げ三菱養和の中村敬斗。U-16日本代表にも選出されるストライカーだ。写真:安藤隆人

 プリンスリーグ関東4節・三菱養和SCユース対前橋育英の一戦は、意外な展開から大差がついた。開始早々の15分に前橋育英のDFがペナルティエリア内でのファウルで一発レッドを宣告され退場。そのプレーで得たPKをMF・平山駿が決めたのを皮切りに、得点を重ねた三菱養和が4−0の勝利を収めた。
 
 この試合の後半頭から、三菱養和のFW・八木原匠に代わって投入されたのが、期待のルーキー・中村敬斗だ。試合を決定付ける3点目、4点目を挙げ、勝利に貢献した。
 
 77分に長岡龍之介のパスを受けて冷静に決めると、後半アディショナルタイム3分には、小畑慶太郎のパスを受けて一瞬のスピードで仕掛け、豪快なシュートでゴールネットを揺らした。
 
 ターンスピードの速さ、ドリブルのキレ、高い決定力を活かし、攻撃を完結させる。三菱養和SC巣鴨ジュニアユース時代から、ポイントゲッターとして君臨し、年代別日本代表の常連でもあった彼は、そのままユースに昇格。非凡な得点感覚を早くも見せつけている。
 
 1節の桐光学園戦では、デビュー戦でいきなりゴールを奪ってみせ、さらに、この前橋育英戦で2ゴール。早くも3得点で、エースの平山の6得点に次いで、チーム2位のスコアラーとなっている。
 
「今日は相手が10人だったこともあったし、2-0でリードしたあとのゴールだった。もっと試合を動かすようなゴールを決められるようになりたい」
 
 堂々たる受け答えをする彼には、意識せざるを得ない同年代のFWの存在がある。川崎U-18の宮代大聖は大の仲良しでもあり、強烈なライバル関係でもある。そして、学年ではひとつ下だが、FC東京U-18の久保建英もそのひとりだ。
 
 

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