長谷川唯、ピッチで泣き崩れる。なでしこJの現実を痛感。流した涙は、パリで輝くための原動力に【フォトコラム】

2024年04月10日 金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

ゴール右上を狙ったPKは止められる

PK戦で敗れたブラジル戦後、涙を流した長谷川。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 ブラジルとの3位決定戦。なでしこジャパンは1-1で突入したPK戦の末に敗れた。アメリカ、カナダなど今夏のパリ五輪出場国が参戦したSheBelieves Cupで、日本は最下位の4位で大会を終えた。

 ブラジルとのPK戦は、0-3。先攻の日本は全員が失敗。3人目のキッカーは、不動のゲームメーカー、長谷川唯。ゴール右上を狙ったけど、相手GKに読まれていた。

 PKを外した瞬間、長谷川はヘアバンドを外して悔しがる。後攻のアメリカの3人目が成功させて勝負が決する。ピッチにうずくまって泣いている背番号14を、浜野まいからチームメイトが慰める。

 ピッチ上でのチームミーティング後も、長谷川は足早にロッカーへと姿を消した。その目にはまだ涙があふれていた。
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 大会中の取材で、長谷川は「オリンピックやワールカップなど大きな大会は、多くの人に見てもらえれる非常に重要な大会」と話し、「オリンピック前に強豪国と戦える貴重な機会で、立ち位置を知れる大会」と、SheBelieves Cupを戦っていた。

 結果は、準決勝のアメリカ戦は1-2の逆転負け。ブラジルにも敗れて、痛恨の連敗となった。

 練習でも試合でも、和気あいあいと楽しげに振る舞う一方で、いろんなメンバーに声をかける長谷川の姿が印象的だった。チームの中心選手として、強い責任を背負っていたはず。流した涙が、それを物語っていると思う。

 悔しい結果に終わったけど、次に向けた原動力に――パリでとびきりの輝きを放つ長谷川唯に期待したい。

取材・文・写真●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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