「ビビらずにプレーすれば、形ができていた」堂安律がプレミア強豪と対戦後に語った手応え「個の能力が高いのはわかってましたけど...」【現地発コラム】

2024年03月14日 中野吉之伴

ホームで1-0の勝利

ウェストハム戦後に手応えを語った堂安。(C)Getty Images

 日本代表MF堂安律が所属するフライブルクは2年連続出場となるヨーロッパリーグ(EL)の決勝トーナメント1回戦のファーストレグで、プレミアリーグの強豪ウェストハムにホームで1-0の勝利。結果だけではなく、セカンドレグへ勢いをつけられる納得のパフォーマンスを出せたことが大きい。

 未知の世界への挑戦だ。昨シーズンも決勝トーナメント進出を果たしたフライブルクだが、イタリアのユベントス戦では自分達の力を発揮しきれなかった。相手へのリスペクトが強すぎたし、プレッシャーへの対処で後手に回ってしまった。健闘はしたものの、2戦合計0-3での完敗で幕を閉じた。

 だが今季は違う。昨季の経験を経たことで、堂々としたプレーを展開しているのが頼もしい。プレーオフで対戦したランス戦がそうだったし、この日もウェストハムを相手に勇敢なプレーを見せる。直近のブンデスリーガでのバイエルン戦もそうだった。

 最高レベルにリスクマネジメントをしながら、つねに勇敢に前へと出ていく。心と頭のチューニングがビシッと決まっている。各選手が焦ることなく、ダイナミックなプレーを心掛ける。試合で急に新しいことはできない。今できることに100%フォーカスし、それがチームとして見事なハーモニーを奏でているのだ。

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 フライブルクのクリスティアン・シュトライヒ監督は試合後の記者会見で、広報から最初のコメントを求められると、しばらく黙り、それからゆっくりと語りだした。

「テーマは落ち着きと勇気だ。行ったり来たりのサッカーではウェストハム相手に厳しくなる。攻撃面で最初センタリングが多すぎた。あれではチャンスがない。その後グラウンダーのパスが増え、コンビネーションから惜しいチャンスを作り出すことができた。

 ワイルドにではなく、コントロールされたゲーム展開に持ち込めた。守備もよかった。ウエストハムはボール奪取後の素早い攻撃が素晴らしかったが、GKアトゥブルのいいセーブもあり、うまく対処することができた。素晴らしいチーム相手に勝利ができた」
 

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