コーチ2年目の中村俊輔、今季からチームスタッフでベンチ入り。様々なアプローチで下支え

2024年03月05日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

声をかけるタイミングも、話す内容にも留意

横浜FCでコーチ2年目を迎える俊輔。今季からチームスタッフとしてベンチに入り、試合に臨んでいる。写真:滝川敏之

 横浜FCでコーチ2年目の中村俊輔は、今季からチームスタッフとして試合ではベンチに入っている。

 指揮を執る四方田修平監督らと共に、これまでとは違った環境で公式戦に臨む。相手の動きを見て、どこにスペースが空いているか、パワーバランスはどうなっているか、何をしようとしているのかなどをピッチサイドでつぶさに観察する。

「あとは、交代の時にどうするかとか。もちろん決めるのはヨモさんだけど、ミーティングみたいなのに入って。そういうのは初めてだし、それを2年目でやらせてもらえるのは本当にありがたいことで、そのぶん、責任感を持ってやっている」

 選手へのアドバイスもする。敵の状況を分析したうえで、具体的な対策を伝えるように努める。

「『相手は絶対にあれ嫌がっているから、同じことを繰り返したほうがいいんじゃない』とか、『左のストッパーがこうだから、右からのセンタリングのほうがいいかも』とか。ワールドカップの時も、ベンチの時にそういうことはやっていたから。それに近い感じ」
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 現役時代の経験も活かされているのだろう。声をかけるタイミングも、話す内容にも留意する。

「試合が終わったあとは、頭が混乱していたり、メンタルが疲れ果てている人もいるかもしれない。そういう時は話したくないだろうから、こっちも話しかけない。自分が選手だった時、負けたあとに気軽に『切り替えよう!』とかは、あまり言われたくなかったしね。

 話せる余裕がありそうなら、『あの場面、よく頑張ったと思う。また来週からコツコツやろうよ』みたいな感じかな。『風邪引いちゃうから着替えようぜ』とか。うなだれている選手に寄り添うじゃないけど、少しでもモチベーションを上げられれば」

 指導者として新たなフェーズに入った俊輔。ベンチでも、ロッカールームでも、様々なアプローチで選手を、チームを下支えしている。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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