【藤田俊哉の目】レスターでの勢いを感じる岡崎。敵のプレッシャーも楽しめているようだ

2016年03月25日 サッカーダイジェスト編集部

ギャップを見つけスペースを突いていく動きは、むしろ香川のお家芸だったはず…。

鮮やかなターンから股抜きでDFをかわしてのゴール。先制点の場面は、岡崎の勢いを感じるパフォーマンスだった。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 ロシア・ワールドカップのアジア2次予選、アフガニスタンとの一戦で、日本は5-0の大勝を収めた。どんな試合でも5点を奪うというのは大したもの。この結果に対して、僕の評価として高得点をつけたいし、日本は質の高いパフォーマンスを見せてくれた。やはり、このレベルの相手だったら常に"格の違い"を感じさせてほしいよ。
 
 チームとしては、ゴールの奪い方、時間帯が良かった。前半を1-0で折り返し、後半はゴールラッシュ。奪った形も、中央、サイド、セットプレーと、多彩なバリエーションでゴールネットを揺らした。本田、香川といった主力をベンチに置きながら、日本はアフガニスタンとの力の差を、あらゆる面で示したのだから、まさに完勝と呼ぶにふさわしいんじゃないかな。
 
 なかでも別格の存在感を示していたのが、FWの岡崎慎司だ。おそらくこの試合を見た誰もが、彼のパフォーマンスの凄みに驚いたはずだ。あのゴールシーンひとつ取っても、岡崎の好調を証明しているよね。
 
 くさびのボールを受けるタイミングや場所はさすがだし、相手DFを自らの動きで引き寄せて、反転から相手DFをまた抜き。さらにGKの動きを見て落ち着いてシュートを決めた。まさにイメージ通りのきれいなゴールだった。
 
 ほとんどの時間帯において、最もプレッシャーの厳しいペナルティエリアで、常に相手DFを動かすような"ポジション取り"をしていたところからも今の好調ぶりを感じる。岡崎は相手のプレッシャーを楽しめているようにも見える。相手のギャップを見つけてはスペースを突いていくプレーは、むしろ香川のお家芸だったはずなんだけどね。
 

次ページハーフナーのシュート技術は、オランダ国内でもトップレベル。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事