【イタリア代表 1-1 スペイン代表|採点&寸評】EUROメンバー当落線上のインシーニェとアドゥリスが「結果」を残す!

2016年03月25日 片野道郎、豊福晋

イタリアは新システムを効果的に機能させる。

イタリア代表vsスペイン代表戦の結果&フォーメーション。

【イタリア代表|チーム&監督 採点&寸評】
チーム 7
初採用だった3-4-3を攻守両局面で効果的に機能させて、スペインと互角以上に渡り合う。守備では5DF+4MFのコンパクトな2ラインを押し上げてのプレスでセスクとチアゴを封じて中盤を制圧。攻撃も前半は右サイドの数的優位を活かしたカンドレーバの突破で、後半は敵2ライン(DFとMF)間にベルナルデスキとインシーニェが入り込んで縦パスを引き出しての中央突破で、合わせて十指に余る決定機を作り出した。
 
監督 アントニオ・コンテ 7
最終ラインのキエッリーニとバルザーリ、中盤のヴェッラッティとマルキージオと主力4人を欠きながら、コンパクトかつアグレッシブな守備とダイナミックな攻撃を両立させた3-4-3でスペイン相手に終始主導権を握って戦った。新システムを短時間でチームに浸透させた手腕は見事だ。
 
【イタリア代表|選手 採点&寸評】
[GK]
1 ジャンルイジ・ブッフォン 5.5
失点場面ではヘディングシュートを痛恨のキャッチミス。足下のプレーもやや安定感を欠いた。
 
[DF]
4 マッテオ・ダルミアン 6
3バックの右CBという慣れないポジションながら、守備ではモラタとのマッチアップを無難にこなす。ただ、ビルドアップではパスミスが目立った。
 
19 レオナルド・ボヌッチ 6
3バックの中央でアドゥリスを完全に押さえ込む。ビルドアップの起点として最終ラインでのパス回しは堅実にこなしたが、縦パスの質はいまひとつ。
 
5 ダビデ・アストーリ 5.5
タイトにマークして対面のマタに仕事をさせず。とはいえ、ビルドアップではフリーで前を向く場面が多かったわりに、パスミスからの危険なボールロストが何度かあった。
 
[MF]
24 アレッサンドロ・フロレンツィ 7(89分OUT)
前半はカンドレーバとの連携で右サイドに数的優位を作り出しチャンスを演出。後半はベルナルデスキが作り出したスペースに進出し裏に飛び出してフィニッシュに再三絡む。
 
16 マルコ・パローロ 6.5(90分OUT)
ボールに絡む場面は少なかったが、常に的確なポジショニングで中盤のスペースを潰し、タイミングの良いプレスでセスクを悩ませる。バランサーとして効果的に機能した。
 
☆MAN OF THE MATCH
8 チアゴ・モッタ 7
的確なワンタッチパスでスペインのプレスを外し、攻撃に秩序とリズムを作り出す。守備でもジャッケリーニとの連携でチアゴを封じ、「チアゴ対決」で完勝を抑えた。
 
23 エマヌエル・ジャッケリーニ 6.5(73分OUT)
豊富な運動量で左サイドを縦に長くカバーし、攻撃時はウイング、守備時はSBとして奔走。先制の場面ではインシーニェに的確なアシストを送り込んだ。
 
※MAN OF THE MATCH=この試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

次ページインシーニェはナポリと同様の役割で輝きを放つ。

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