「キャリアの終焉を免れたのは幸運だった」躍動した三笘薫への“殺人タックル”をブライトン番記者が批判。敵サポーターからのブーイングには苦言「信じられない」【現地発】

2024年02月22日 リッチー・ミルズ

飛車角のような存在が戻ってきた

危険なタックルを受けながらも躍動した三笘。(C)Getty Images

 2月18日にアウェーのブラモール・レーンで行われたシェフィールド・ユナイテッド戦。ブライトンが5-0で大勝したこの試合で、三笘薫は幸運にもキャリアが終焉するのを免れることができた。

 11分のメイソン・ホルゲイトのファウルはそれほど悪質だった。ホルゲイトの右足は日本代表の左ひざ上のあたりを捉え、これに対して、レフェリーはイエローカードを提示した。しかしビデオ判定が終了すると、瞬く間にレッドカードへと変わったのだった。

 危険極まりないこのタックルについて、スカイスポーツで解説を務めた元イングランド代表のジェイミー・レッドナップは「あれは暴力行為だ。私が見た中でも、過去数年で最も悪いタックルだった。ミトマがどうやって脚を後ろへ引くことができたのか、分からない。しかしそれができて本当に良かった。できていなければ、彼のキャリアは確実にエンドを迎えていたはず」と説明した。

【動画】「ここ数年で最悪」元イングランド代表が猛批判した三笘への危険すぎるタックル
 本当に幸運なことに、三笘は大けがを負うことはなかった。そしてブライトンはこの数的優位を利用し、ファクンド・ブオナノッテ、ダニー・ウェルベック、相手DFジャック・ロビンソンのオウンゴール、さらにサイモン・アディングラの2ゴールによって圧勝を手にすることができた。2024年に入ってリーグ戦ではまだ2勝目、それだけに非常に重要な勝利を掴んだのである。

 開始直後から、ブライトンの攻勢が続く試合だった。左サイドの三笘に、右サイドのアディングラ。特に後者は、コートジボワール代表の一員としてアフリカ・ネーションズカップで優勝を果たしており、勢いに乗っている。

 彼らのいなかった6週間。両翼にはスピードとテクニックが圧倒的に欠落していた。しかし飛車角のような存在が戻ってきた。チームに欠かせない2人が復帰したブライトンを、最下位に低迷し、一人選手が少なくなったシェフィールド・Uが止められるはずがなかった。

 開始直後の3分には、三笘が右ウィングバックのジェイデン・ボーグルを軽々とかわしてクロスを中央へ入れたが、ディフェンダーにブロックされてコーナーキックとなった。さらに直後の逆サイドでは、今度はアディングラがヤッセル・ラルーシを悩ませていた。

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