「危なかった。僕も大丈夫かなと...」三笘薫は危険タックルに何を思った?2点演出も遠ざかるゴール「見てくれる人は見てくれている」【現地発】

2024年02月21日 松澤浩三

「場所違ったんで良かったですけど...」

シェフィールド・U戦で奮闘した三笘。(C)Getty Images

 2月18日のプレミアリーグ第25節で、ブライトンは敵地ブラモール・レーンでシェフィールド・ユナイテッドを5―0で一蹴した。

 4-2-3-1の左サイドハーフとして先発出場した三笘薫は、76分までプレー。プレミアの舞台では久々ともいえる"らしい"プレーを連発して、大勝に貢献した。

 序盤からシーガルズ(ブライトンの愛称)は最下位に沈むシェフィールド・Uを圧倒、脆弱な相手守備陣に執拗に攻め立てた。三笘も攻撃の中心で敵のゴールに襲い掛かり、前半3分には、早速左サイドから切り込んで左足で中央に折り返す。しかしボックス内に走りこんだダニー・ウェルベックよりも一足先にディフェンダーがボールにたどり着いてコーナーキックとなる。

 さらに8分後の11分。試合の行方を大きく左右する場面が訪れる。左サイドでボールを受けた三笘が対峙した相手の右ウイングバック、ジェイデン・ボーグルを軽快なドリブルで抜き去る。だがその直後、空いたスペースのカバーリングに入ったメイソン・ホルゲイトが背番号22に激しくチャージ。ホルゲイトの右足の裏は左太もも内側を捉え、三笘はピッチに倒れ込んだ。危険なタックルを仕掛けたホルゲイトは無論、一発退場となった。
【動画】「ここ数年で最悪」元イングランド代表が猛批判した三笘への危険すぎるタックル
 試合後に三笘自身が「ちょっと危なかったっすね。僕も大丈夫かなと思いましたけど、ギリギリ...。ちょっと場所違ったんで良かったですけど...」と振り返ったとおり、一歩間違えれば大けがにつながる悪質なタックルだった。

 それでもプレーを続行した26歳は、その後も随所で好プレーを見せた。数的優位となり、20分にはファクンド・ブオナノッテがあっさりと先制点を奪う。そして1点リードして迎えた24分、右サイドからのグロスのクロスをファーに走りこんだ三笘が滑り込みながらシュート。ゴールキーパーに阻まれたが、弾いたボールをウェルベックが押し込んで2点目を奪った。

 後半に入ってもシーガルズの攻勢は衰えない。61分には、試合を通じて苦しめ続けたボーグルを三笘が再び置き去り。ゴールラインぎりぎりまでドリブルし、角度のないところから右足でシュートを試みるも、GKにセーブされて9月下旬以来の約5か月ぶりのゴールとはならなかった。

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