「より信頼されるようにしたい」中村俊輔、指導者2年目の現在地。手探りだった去年との違い「あれ良かったよ、とか。逆に質問して聞いてみたり」

2024年02月15日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

行き詰まる選手から助言を求められることも

横浜FCでコーチを務める俊輔。今年はS級ライセンス取得も目ざしており、「そのぶん、いる時にしっかりやらなきゃ」と語る。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 指導者としての2年目がスタートした。横浜FCでコーチを務める中村俊輔は、シーズン開幕に向け準備を進めるチームで、用具を整えたり、人数合わせでロンドのグループに入ったり、パターン練習の球出しなどで汗を流す。去年と変わらぬ姿だ。

「ヨモさん(四方田修平監督)のもとで2年目、選手時代を入れたら3年目。選手もやっているし、コーチの1年目もやらせてもらっている。指導者としてより信頼されるようにしたい」

 今年はS級コーチ養成講習会でチームを離れる時期が増える。「クラブに対して、もちろん選手やスタッフに対しても、申し訳ない気持ちがある」と明かし、「そのぶん、いる時に、しっかりやらなきゃなっていうのはある」と意気込む。

 指導者としてまだ手探りだった去年との違いがあるとすれば、1つは選手との距離感か。

「あれ良かったよ、とか。続けてみたら、とか。あの時にもっとああしてみれば、とか。逆にこっちから質問して、聞いてみたり。そういう回数は増えているかな。どんどん話しかけたり。もちろんタイミングとかによるけど」
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 一方で、行き詰まる選手から「どうですかね?」とアドバイスを求められるケースもあるという。かつて日本代表の10番を背負い、欧州の舞台でも活躍し、Jリーグで二度、MVPに輝いた先達の助言は、貴重な財産になるはずだ。

 向上を目ざす後進たちのためにも、指導者として「よりレベルアップするようにしたい」と俊輔は表情を引き締めた。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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