【プレミア現地コラム】岡崎のチームメイトでレスターの主軸。ドリンクウォーターがマンチェスター・Uに留まっていたら…

2016年03月16日 山中忍

パスレンジの広さはトッテナムのMFを凌ぐ。

センターハーフでカンテと補完性抜群のコンビを形成し、的確なパス出しでレスターの躍進を支えているドリンクウォーター。マンチェスター・Uは4年前の放出を、おそらく悔いているだろう。 (C)Getty Images

「たら・れば」を言えば切りがない。しかし、今シーズンは「ダニー・ドリンクウォーターがマンチェスター・ユナイテッドに残っていたら」と思う瞬間が度々あった。
 
 4年前にレスターに売却していなければ、26歳のユース出身者として今ごろマンチェスター・Uが抱える中盤中央の人材難を解決するタレントになっていたのではないか?
 
 また、「3月のテストマッチで試したところで、EURO2016に連れて行くには遅すぎる」と言われるほど、イングランド代表入りを期待される状況にはなかったのではないか? 
 
 ロイ・ホジソン代表監督を一概には責められないものの、指揮官の視線がビッグクラブに寄っているとの声が国内にはある。
 
 マンチェスター・Uに所属する新鋭ジェシー・リンガードの初招集が話題となった昨年11月、センターハーフの1枠にはトッテナムのライアン・メイソンが呼ばれた。
 
 昨シーズンに代表デビューを飾っているメイソンは、怪我もあり今シーズンのトッテナムではベンチ要員。一方のドリンクウォーターは、昨年11月当時5位だったトッテナムとは異なり、首位争いを演じるレスターで不動の地位を確保していながら、声がかからなかったのだ。
 
 メイソンが呼ばれた理由のひとつは、故障離脱中だったマイケル・キャリック(マンチェスター・U)の穴を埋めるためだった。だが、キャリックが誇るパスレンジの広さに関して言えば、ドリンクウォーターがメイソンを凌ぐ。
 

次ページ貴重な「ミスター・リライアブル」になりうる男。

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