【ブンデス現地コラム】ついに監督交代に踏み切ったフランクフルト。コンダクターの長谷部が浮上のキーマンに!?

2016年03月11日 中野吉之伴

長谷部が語ったチームの問題点とは。

フェー前監督時代は主にSBで起用されていた長谷部。コバチ新体制では中盤での出場機会が増えそうだ。(C)Getty Images

「アルミン(フェー)、出ていけ!!」

 ファンの怒りが爆発したのは、1-1で引き分け、7試合連続未勝利に終わったインゴルシュタット戦(ブンデスリーガ25節)後。これまでシーズン途中で監督交代に踏み切ったことがなかったヘリバート・ブルフハーゲン代表取締役も自分自身のポリシーにこだわっている余裕などなく、インゴルシュタット戦の翌日(3月6日)、アルミン・フェー監督の解任に踏み切った。

 12-13シーズンにフランクフルトをヨーロッパリーグ出場圏内の6位に導いたフェーが3年ぶりに復帰したのは、昨年7月。ブンデスリーガを席巻した躍動感溢れる攻撃サッカーを再び――。そんな淡い期待は、試合を重ねるごとに萎んでいく。そして上昇気流に乗れないままどんどん順位を落とし、24節終了後にはついに2部3位との昇格/降格プレーオフを戦う16位に転落した。

 深刻だったのは、得点力不足。直近の5試合でわずか2ゴールしか挙げられず、決定機すらまともに作れていなかった。

「ゴールに向かう姿勢が欠けている。(前線でプレーするマイアーとセフェロビッチの)力強さに頼ると、どうしても攻撃が単発になってしまう。チーム全員がもっと攻める意識を持たないと、ボールを奪ってからのスピードも出ない。思い切りが必要かなと思う」

 0-0で引き分けた23節のシャルケ戦後、長谷部誠はフランクフルトが抱える問題点をそう指摘していた。

 

次ページ中断前の2試合でどれだけの“応急処置”ができるか。

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