【セルジオ越後の天国と地獄】原氏のJリーグ入りには一抹の不安を感じるよ

2016年03月10日 サッカーダイジェスト編集部

“天下り”のような印象を世間に与えてしまうかもしれない。

Jリーグの“ナンバー2”になった原氏。村井チェアマン(右)の右腕としてどんな仕事ぶりを発揮するのか注目したい。(C)J.LEAGUE PHOTOS

 先日のJリーグの社員総会と臨時理事会で、今年で二期目を迎えた村井チェアマンの下、新たな体制が発表された。
 
 最大の驚きは、チェアマンに次ぐ"ナンバー2"の副理事長に、かつて協会で技術委員長や専務理事を務めていた原氏が就任したことだ。
 
 Jリーグの副理事長は4年前に設けられたポストで、ずっと空席のままだった。だから、今回が初めての就任ということになる。4年間も不在で特に問題はなかったのに、ここにきてなぜ、という感じではある。興味深いタイミングだよね。
 
 抜擢された原氏は、先の協会の会長選挙で田嶋氏との一騎打ちに敗れている。もし、彼が選挙に勝っていたら、はたして原氏の代わりとして誰が副理事長になっていたのか。そもそも、このポストは埋まっていたのか。
 
 本当のところは分からないけど、これまで必要とされていなかったポストに収まったという点で、"天下り"のような印象を世間に与えてしまうかもしれない。
 
 原氏の副理事長就任に反対しているわけではない。過去に違う人がこの職に就いていて、原氏も協会を離れて1年ぐらいしてから、というのならまだ分かる。でも、4年前に新設されたとはいえ、いきなり"初の"副理事長の誕生だ。うがった見方をしたくもなるよ。
 
 村井氏も、ひとりではいよいよしんどくなってきたのか。世間的な認知度が決して高くないチェアマンが、なんとかJリーグに注目してもらおうと"広告塔"が欲しかったのかもしれないけど、残念ながら原氏もそこまで有名ではないからね。
 

次ページ期待に応えられなければ任命責任を追及するべきだ。

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