【プレミア現地コラム】マンチェスター・Uに希望の光。ラッシュフォードとは何者か!?

2016年03月03日 山中忍

デビューから2試合で4得点の大爆発。

2試合で4得点とまさに鮮烈デビューを果たしたラッシュフォード。悩める名門に、未来への希望を抱かせる新星が現われた。 (C)Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、
「デビュー戦で活躍する若手はいる。問題は次の試合。2戦目も良かったのだから、スペシャルだ」
と、マーカス・ラッシュフォードを称えた。
 
 大袈裟な表現を嫌う指揮官だけに、絶賛に近い言葉だ。トップチーム・デビューを果たしたヨーロッパリーグ、決勝トーナメント第1レグのミッティラン戦(2月25日/5-1)では、チームをベスト16に導く逆転弾を含めた2得点をマーク。プレミアリーグの舞台に初めて立った3日後のアーセナル戦(3-2)でも、2ゴール・1アシストの活躍を示したのだから、当然だ。
 
 そのプレミア27節で挙げた2得点は、いずれも「いるべき時に、いるべき所にいた」ゴールだった。今シーズンの大半をU-18で過ごしてきた未完のFWが、「経験」より「本能」に頼ってプレーするのは当然だとしても、目を見張る「天性のストライカー」ぶりだ。
 
 BBCの『マッチ・オブ・ザ・デー』でゲスト解説を務めたイアン・ライトは、"点取り屋"の大先輩として「何気なくエリアに顔を出しているのが気に入った」と評している。
 
 たしかに、ウインガーなのかCFなのかいまだ適性が不明瞭で、1トップとして出場したこの試合も不発に終わったアーセナルのセオ・ウォルコットとは、対照的だった。

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